橋本裕の日記
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「何故不況になるのか」といえば、答えは簡単で、「モノやサービスが売れないから」である。モノが売れないと、会社の利潤が減り、私たちの給料が減る。だから、私たちは余計にモノを買わなくなり、さらにモノが売れなくて、不況が深刻化する。
供給と需要の関係で言えば、供給に対して需要が少ない場合に不況が起こってくる。だから、不況から抜け出すためには、需要を高める必要がある。そこで、政府は公共事業を行い、需要を作り出そうとする。
しかし、公共事業による需要の増大は一時的なものである。いわばカンフル剤にすぎないので、効果はそれきりである。効果がなくなればまた注射をしなければならない。この注射代がバカにならない。これが財政赤字をうむ元凶になる。しかし、薬が切れると苦しいので、どうしても打たずにいられない。こうなるともう完全な中毒である。今の日本がこの状態だ。
需要を作り出す、もう一つの有効な方法は戦争である。戦争は大量の物資を消費する。つまり、需要を喚起するわけだ。また、攻撃によって、敵国の生産設備が破壊され、供給量を減らすことで、供給と需要のバランスが改善される。また、廃墟から復興する過程で、多くの物資が投入され、需要を増大させる。つまり、戦争による破壊が完全であればあるほど、その経済効果は大きくなる。
だから、不況が深刻化すると、おおくの国は戦争に活路を求める。最近の例で言えば、80年代に深刻な不況に陥っていたアメリカ経済が、湾岸戦争を境に立ち直った。反対に日本はアメリカに120億ドルも資金を提供し、坂道を転がるように経済環境を悪化させていった。
1930年代の大恐慌ではニューデール政策が登場した。これはケインズ経済学に基づいた「公共事業による有効需要の創造」である。しかし、結局、この政策はそれほど効果を上げなかった。世界を不況から立ち直らせたは、第二次大戦である。まさに戦争による大量破壊が、最終的に需要と供給のマッチングを生み、アメリカ経済を甦らせた。
今、ふたたび、株式が下がり、アメリカ経済が傾きつつある。ブッシュ大統領は2002年は「戦争の年になる」と発言した。アメリカの大統領がこう発言するのは、つまり「戦争の年にする」という意志表示だという。アフガンではまだ空爆が続いているらしいが、経済の成り行きによっては、アメリカはさらに戦線の拡大も企図しているのだろうか。
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