橋本裕の日記
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2000年12月18日(月) アポロ11号とIT革命

 もうすぐ21世紀である。映画「2001年宇宙の旅」が公開されたのが1968年で、翌年にアポロ11号が月面着陸に成功した。しかし、私たちにとっていまだに宇宙旅行は夢である。宇宙科学技術の開発を国家が独占し、規制をもうけて軍事機密扱いにしたためである。これでは市場の競争原理が働かず、有効需要も喚起できない。

 日本も公団などつくらないで、民間のヘゲモニーに任せていたら、得意の技術力に磨きをかけて、宇宙ビジネスのパイオニアになっていた可能性がある。大勢の日本人が世界の人々と2001年の新年を、月面で地球を眺めながら迎えていたかも知れない。

 同様な遅滞が日本のIT技術に起ころうとしている。森内閣は何千億という予算を配分するつもりらしいが、IT革命に政府が大金を投入する必要はない。政府が為すべきことは今ある規制を撤廃することだろう。そのために必要なのはお金ではなく、政治家や官僚が自分の頭を切り換えることだ。

 たしかに公共事業にしてお金をばらまけば、業者が儲かり、政治家や官僚も甘い汁を吸うことができる。だから、規制をなくすよりも、IT革命を隠れ蓑にして、国民の税金から巨額のお金を投入しようとする。これではIT革命は進まないし、日本の将来も暗い。新しい世紀こそ私たち庶民が夢の持てる、平和で明るい時代にしたいものである。

 


橋本裕 |MAILHomePage

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