J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年06月14日(土)    だめだ。結婚はだめだぞ。

J (2.結婚)

11. 変貌 (11)


私は無性に腹が立ってしまいました。


何だってそんなことをいきなり言うんだ!
オレにだって!、オレにだって!、オレにだって!、
オレにだって心の準備ってものがあるんだよ!


「そうか、どんな奴なんだ、そいつ、」
「どんな奴って、」
「だからどんな奴っていうのはね、どういう仕事していて、とか、
 どこに住んでいてとか、だからどこのどいつなんだってこと。」
「それは、、、」

レイは私の剣幕に押され口篭もりました。
どうして工藤さんは怒ったような口振りで聞くんですか?
そんな表情でもありました。

「だめだ。結婚はだめだぞ。まだ3年経っていない。
 君はオレと約束したはずだ。3年は頑張るって。」
「でも、恋愛は自由だとも言いました。」
「ああ言えばこう言う、、、。ああ、確かに言ったよ。で?」
「いえ。それだけです。」
「じゃ、この話はもうこれでいい。つまり、君には恋人ができた。
 そういうふうにオレが思っとけばいいんだろ。わかったよ。」


私はすっと立ち上がりました。

だいたい、オレは仕事中になんて話してんだ。まったく。

「仕事に戻るぞ。レイちゃん、」


・・

私とレイは会議室を出て自席に戻りました。

部長がチラっと私を見、私は軽く二・三回頷きました。
(キチンと話しましたから)というように。



そうだ。指輪。

レイは?

、、、レイの右手の薬指には既に指輪はない。


それを見て私もそっと左手の指輪を外しました。

そして、、、

くそ、っとばかりに無造作にポケットへ突っ込みました。


ごめん、、、

トモミさん、、、


(11.変貌、の項 終わり)


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