| 2005年10月18日(火) |
エアポート午前11時・2(SSS) |
ゲートの前で待ち続ける俺の前を・・・ たくさんの人が通り過ぎる
アタッシュケースを抱えたビジネスマン 大きなスーツケースを持った旅行客 たくさん土産を抱えた人・・・
どの顔も・・・全然おまえじゃなくて どの声も・・・全然おまえじゃない 俺の待ってる・・・おまえが来ない
人の波が途切れて 俺は携帯を握り締める ついたらメールしろって言ってあるのに携帯は鳴りもしない 待ちきれない俺は・・・
「今どこにいる?」
ってメールした おまえからは
「トイレ♪」
ってご機嫌な返事 全く、相変わらずだ、おまえ でも・・・情け無いくらい我慢できない俺も相変わらず
そして2分後・・・ 12番のゲートから・・・ボストンバッグを抱えたおまえが出てきた
会いたかったおまえの顔が見えて 俺は、その時どんな顔をしたんだろう 自分では・・・わからないけれど 涙が出そうなくらい、嬉しかった・・・俺
「あのね、滑走路が一本使えなくてね、遅くなっちゃったの」
そんないいわけなんて、どうでもいい 俺は何も言わずに・・・ ようやく目の前に現れたおまえをただただ見つめた
「珪くん、見過ぎ!」
って照れて赤くなったおまえ 今日だけは、見過ぎるくらい・・・おまえの顔を見せてくれ
「ずっと・・・待ってた」
頷いたおまえから 大きなボストンを受け取って歩き始める おまえは差し出された俺の手を・・・しっかり握った
大げさな抱擁も・・・ 甘い台詞もなかったけど この「瞬間」のことを・・・俺は忘れない
「行くぞ」 「うん!」
歩き出した俺たち これからは・・・この手をずっと離さない
俺はおまえと、歩いて行く おまえと、一緒に・・・歩いて行く
END
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