| 2005年02月09日(水) |
その日のために・1(プチ連載SSS) |
「ねぇねぇ、11日アンタどうするの?」
隣のクラスからあいつのところに来た友達が声をかける たしか、なっちん・・・とかいう名前 本名は藤井・・・なんだろう とにかく「な」がつく名前だろう
「なっちん、ちょっと、もぉ!」
机に伏した俺の耳がピクリと動く あいつには気づかれない・・・もちろん そして俺は、耳に神経を集中する あいつの声を聞き逃さないように
「大きな声出したら起きちゃうじゃん」 「何言ってんのよ、万年昼寝帝王が起きるわけないじゃん」
「万年って、なっちん!」 「あ、ごめんごめん、で、アンタも11日行く?」
「うん、やっぱり、行くしかないよね」 「そうそう、アンタもようやくその気になってきたらしいわねぇ」
・・・・11日 あいつは藤井とどこかへ「行く」らしい どこだろう・・・ 11日は・・・俺の予定は・・・
俺は頭の中でスケジュールを思い出そうとする たいていの場合、絶対に思い出せない 明日の仕事って言われて向かう場所と時間だけしか覚えていないからな 11日・・・ん〜〜気になる
「その気も何も、今年はね・・・どうにかしないと」 「覚悟が出来たってわけかなぁ?」 「覚悟って、そりゃ・・・まぁ・・」
小声で話しているから聞こえづらい・・・ その話しぶりでは、何か深刻な事があるんだろうか
「じゃ、ま、とにかく、10時半、OK?」 「うん、10時半ね、了解!」
話が終わって・・・あいつが机に戻ってきた ・・・もちろん俺は寝た振りをしたまま、様子を伺う
俺の前の席に座った アクションは何もなし・・・
・・・ ・・・ ・・・
俺は、起き上がり、あいつの背中を人差し指でつつく
つんつん つんつん
「ん?」
頬杖をついた俺 振り返った・・・あいつと目が合った
「な、なに?」 「・・・別に」
「べ、別にって・・な、なにかなぁ」
右手を伸ばし・・・人差し指であいつの頬をつついた
「ぇ?」
「たこ焼き・・・食いたい」
続く
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