| 2004年09月06日(月) |
深い眠りの底から・3(短編連載日記) |
吸い込まれる・・・・・闇の底へ
本当に・・・すべてが終わってしまう前に
そう・・・この命には限りがある
だから、今・・・
手を伸ばし・・・・沈んでゆくおまえの身体を抱きとめ
精一杯・・・水面を目指した
片方しか使えない腕
呼吸が出来ないまま・・・どんどん苦しくなる
ひかる・・・その場所まで行かなければ
意識が遠のいてゆく・・・・・
もう、だめなのか・・・?
俺は・・・こんなところで、諦めてしまうのか?
「珪!」
そのとき・・・腕の中のおまえが俺を呼んだ
俺の名を
愛しい人が
俺の名を・・・・
目が覚めた俺の目の前で 顔中涙に濡らしたおまえが居た
何が起きていたのか解からない でも、眠りの底から・・・俺は覚醒した
そう 愛しい人の声に・・・呼ばれたから
「居てくれたんだ・・・おまえ」 「一人で、苦しまないで・・・お願いだから」 「ん・・・」 「もう離れない、だから、抱きしめて、その腕で抱きしめて」
泣きじゃくるおまえの身体を抱きしめて 俺も・・・ただ涙を流した
愛するだけしかできない俺 それ以上・・・何も出来ない
でも、おまえを愛してる 本当に、おまえを愛してる
俺の名を呼んでくれて ありがとう・・・
「愛してる・・・」
ずっと・・・ずっと
END
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