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ハートフル    …2006年04月04日(火)

先日の東京ファミリーサミットでブッサい独り娘がうわ言のような妄言を繰り返しさめざめと泣き濡れる姿をはじめて目の当たりにしたタカシの動揺ぶりは雷に撃たれたジオン軍程度には壮絶だったようで、動転するあまり伝える機会を失したに違いないマイ一家の一大事をよりにもよって真っ赤な他人であるカタワから俺の耳に囁かれることになろうとは。曰くタカシに来月中旬にもヤンゴンへの転勤辞令がくだされカタワもご同行なさるとの伝達を受け、俺は将来タカシとユリコの遺産をカタワと争って最高裁まで血で血を洗うキリングフィールドを繰り広げる気がしてならないのです。って優香ヤンゴンて任務はスーチー女史の救済か、と。それにしても赴任先は回を追うごとに第三世界化しておりアレやで、御前も大変やねんなタカシ。まあ今後とも苦楽を共にしようじゃないか。

娘のくたばった姿に面食らったのはタカシだけではなかったようで、タカシから話を聞いたであろうユリコからはそれはそれは壮大な物質が届けられました。投げやりに配達員が運んできたそれは優に1メートル四方はありそうな巨大段ボールがふたつ。俺がプリンセステンコーならこの中でキラースマイルを浮かべてイリュージョンを披露するぞなもし。すごくすごく重たいそれを押しながら廊下を進みつつ、途中で壁にかかった鏡をふと眺めると額にじんわり汗を浮かべた自分のツラがどこまでも上島竜兵ライクで全米が泣いた。

ふうふう言いながら開封したそれには大量の梱包材と赤や黄色やオレンジが鮮やかなよく使い込まれた大小さまざまな大量の鍋でした。ひとつひとつが無駄に重くて片手では持ち上げられないこの鍋群には見覚えがあり、まったく料理をしないユリコのくせに昔から我が家の台所に居座っていたものでした。ファッキンル・クルーゼて俺を栗原はるみのようなスタイリッシュ主婦に仕立て上げたいのか?そうなのか?ユリコよ。

とどめの一撃となったのは添えられていたカードのたった一言、
「気分がくさくさしている時はお料理をするといいですよ。」

つうかなんだこのよしもとばななめいたいかにも家族っぽい情愛風景は。
かつてない絵に描いたようなママンっぷりに俺こそが動揺の虜です。あとに残されたのは大量の梱包材。どう見ても燃えないゴミです。本当にありがとうございました。気まぐれエンジェルが顔を出し、浴槽に空けたら半分以上が埋まったので梱包材風呂に入ってみたら果てしなく虚しかった。

次の燃えないゴミ収集は来週の月曜日です。

▲トツプパゲ