りかちゃんと川村さんと3人で、ニールヤングの撮った映画『グリーンデイル』を見に行く。二人ともとげがなく、それに良い意味で普通ではないから、一緒にいて楽しい。
りかちゃんに会うたび、私はなんだかんだと誰かに頼ろうとしている自分を心から恥じることになる。彼女はふらふらと浮遊しながら、自分の楽しいことを自然にやっている。今日は、イデーショップでサボテンを買った、と見せてくれた。飼っている犬、チャッピーの写真も見せてくれたので、「犬飼ったら終わりだよ、自分が負け犬になるよ!」と脅しておいた。
性格はみんな暗い方なので(私が多分一番明るい)23〜5歳のおとなが3人集まって「友達いないよね」と話し合ってしまった。
石牟礼道子の話をしたら、川村さんは「中上健二のおりゅうのおばだ」と言う。なるほど、と膝を打った。石牟礼道子は「大文字の」書き言葉からこぼれおちてしまった「小文字の」話し言葉を救済したのだ、という阿部謹也の話を要約して話したら、分かってもらえた。自分で話ながら、ふと、ボブ・ディランのことが頭に浮かんだ。ディランが歌うと、多くの黒人たちの歌声が分裂して聞こえてくるのだという話。
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