土曜日は谷中に行った。美しい午後だった。商店街に光が差していた。おばあちゃんがたくさん通った。そこでメンチカツを買って歩きながら食べた。商店街の上に階段があって、坂を上る。逆光でまわりが光に包まれる。冬の光線は弱くて品がある。眩しい。
古びた木造の家がたくさん並んでいた。横を覗くと路地があった。日陰が秘密を含んでいるようだった。鳥肌が立った。墓と寺があった。ひとつやふたつではなく、五つも六つもあった。
世界中の人がここに押し掛けるんじゃないか。みんなでこの午後をとりあうんじゃないかと思うほどすばらしかった。
夜はまた神保町のキッチン南海でカツカレーを食べた。テレビが付いていて、相撲を流している。朝昇龍が優勝する一番を見た。
ある午後の隣りに、いつも出口がある。
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