成績発表だった。劣等生ですが、卒業できました。早稲田の町はご無沙汰していた私にも相変わらず優しくて、4月からもここで暮らしていけるおかげで新生活の不安がどれだけ取り除かれていることだろうかと感謝する。馬場歩き(高田馬場駅からバスや地下鉄に乗らず、大学まで歩くこと)の途中、古本屋の100円コーナーに、「フランス古寺巡礼」という面白そうな本を見つけるが、売れてしまったのかな、帰りに店をのぞくともうなかった。
友人と別れて帰りがけに、これまた数ヶ月ぶりの芳林堂へ。『東京人』が創刊なんとか号目の「保存版」だというので買った。それから大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』(講談社現代新書)。これ、私に直球ど真ん中、の予感がする。
その後新宿に出、ロード・オブ・ザ・リングを見て、夜の10時になっても帰りたくない気がしたのでタワレコで延々視聴。rockin'onの最新号と、(その特集にジム・モリソン、イアン・カーティスという文字があったのにつられて)ドアーズ『ハートに火をつけて』、ジョイ・ディヴィジョン『アンノウン・プレジャーズ』を買う。大学生協の加入料、一万五千円が戻ってきたのでこれだけ買ってもお財布はまだまだ豊饒だった。
ロッキンオンの付録にあったシドのポスターを壁に貼りながら、ふと、ノルウェイの森に出てくる「突撃隊」のことを思い出した。自室の壁に鉄道のポスターを飾っていて、毎朝騒がしくラジオ体操をする奴だったっけ。ノルウェイ〜の登場人物の中で一番誰が好き?ときいたら「突撃隊」と答えた人との会話もついでに思い出す。直子でもワタナベくんでもなく、突撃隊を答えにするのを、凄くいいな、と感じた当時の私のことも。
「魅力的なサイトを見つけた」と引用をしたら、ご本人からメールを頂く。私のサイトを1年半前からずっと見てくれていたとのこと。ああ、少し震えた。嬉しい。
彼女は、私の日記のことを「嘔吐物を見せびらかすような文章(いい意味でね)」と書いてくれた。
私はどこまでも、自分のことを綴っていくことしかできないのかもしれないなあ、と半ばあきらめの気持ちが涌いてきた。それが芸風なら嫌だとは思わないけれど。脱いで、吐いて、見て!と叫ぶ。例えば阿部和重は、高野文子は、そんな方法を知らないのだろう。ほげほげほげ、しこしこしことプラモデルを組み立てるようにものをつくる才能に、私は一生憧れるつづけるのだ。
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