この日記のRSSは下記のURLになります。
http://www.enpitu.ne.jp/tool/rdf.cgi?id=6723

2004年02月14日(土) 向かい合わずに進む

ひさしぶりの完全休日。何もしないで昼まで寝る。午後はバレンタインのケーキでも焼こうかな。

友達の誕生日にプレゼントを送って、そのおまけにCDをつけた。音楽に詳しい人相手に、中途半端なのを作っても仕方ないなあと思ったので、自分の音楽履歴、人生のあゆみの集大成となるものにしてみた。(恐い。)

椎名林檎からバンプ・オブ・チキンに始まって、syrup16g、Beckの失恋の歌。後半はママラグの『悲しみにさようなら』、スパーカーの『ストロボライツ』やナカカズの『ジュビリー』『セブンスター』……最後にスパー・ファーリー・アニマルズの『Hello Sunshine』で終了する、夜明けに向かう(笑)一枚。

DJってかっこつける人がやるものだと思っていたけれど、もっと暗くてちまちました編集作業なのかもしれないな、と思った。人に何かを紹介するのは楽しい。今日、友達から「中村一義いいね」というメールが入って、つくづくそう思ったよ。

以下、さぼっていたぶんの日記。



■ワールドのセール

この前の土日を、仕事半分遊び半分で無為に過ごしたのを後悔していたので、2月11日は動く決意。『木村伊兵衛と土門拳』の写真展と、ワールド本社ビルのセールへ。



ワールドのセールはダイレクトメールを友達にもらったのでいけることになったのだけれど、ドレステリアが全品60%オフは本当に凄い。8万円のブルゾンを3万円で買いました。すいません。それでも高いけど、安いよね?うんうん。

メンズだと、私が男の子だったら絶対着たいなあと思うバブァーのオイルドジャケットが出ていた。(→)ドレステリアの本店のセールでも、除外品だったのに。

ユニセックスのダッフルコートも、46000円が60%オフだと思ったら、ちょっと欲しくなったが、サイズが微妙だったのでやめておきました。

来年も再来年も、その次の年も変わることなく作られる職人技の定番を4割で売るワールドの太っ腹ぶりに感動した一日。エグチさん、DMありがとう。



■「木村伊兵衛と土門拳」展

有楽町朝日ギャラリーってどこ?とネットで調べたら、マリオン内にあるという。ああ、就職活動でよく来たなあと感慨深くエレベーターを上った。朝日新聞も松竹も、たしかここで説明会があった。つくづく一年前には、色々な会社に落ちていたものだ、というよりまだ、落ちる前でがちがちに頑張っていたのだったと記憶が蘇る。不思議な気持ち。



さて、写真展は少し勉強していったこと、それからパネルに書いてある解説がよかったこと、両方が功を奏して大変面白く見られた。パネルにあった無署名の文章は誰か書いたのだろう。朝日新聞と毎日新聞の記者だろうか。

写真展や美術展などを見に行くときには、そこに集まったお客さんを眺めるという楽しみがある。銀座のどまんなかで、下ではピカデリーにカップルが溢れているというのに、ひとりで、リュックをしょって、古ぼけたジャンパーを羽織っていうるおにいさんの多いこと。銀座には直行直帰かな、などと失礼な妄想をしながら、彼らをとてもいとおしく思う。

「粋でいなせな」木村伊兵衛と「怒りの写真家」土門拳。比べられないけれど、私は後者の写真に好きなものが多いように思えた。特に子供を撮った写真のいくつかには、立ち止まって見入る。


今ちょうど、ロランバルト『明るい部屋 写真についての覚え書き』(みすず書房)を読んでいて、これが筆者の名前のおどろおどろしさに対して大変読みやすく、とても勉強になる。「ほう」とうならされることが多い。

バルトによれば、われわれが、(というか「私」が)写真を見る時の感動には「ストゥディウム」と「プンクトゥム」の二種類があるそうだ。ものすごく簡単に言うと、前者は見る者に(多分studyに繋がると思うのだが)一般的な関心、「like/don't like」レベルのものしか呼び起こさない。後者は、われわれを、「突き刺す」。それは細部であり、説明できない。



土門拳の子供の写真には、得も言われぬ「プンクトゥム」があるなあ、と私は偉そうにひとりごちてみたのだった。



■就職祝い

出版社にはいるとか映画監督になるとか、小説を書いていくとか色々ぐだぐだとしていた男の子の友達が、25歳を目前に就職を決めた。

おめでとう。

彼は私の就活中もずっと励まし合ってきた人で、落ち込んだ時も何度も何度も立ち直る機会をもらった。本当に賢いので会社に入る器なのかは分からないけれど、ずっと不安でいるよりは、今後羽ばたくためのきっかけとして欲しい。

考えてみれば大学を出てから一年間、落ちたり腐ったりしながらもずっと努力し続けていたし、他人に対して(少なくとも私には)負の感情を出したのを見たことがない。当たり前のように頼ってきたけれど、自分の就活中の精神不安定を思うと、そう簡単に出来ることではないと、改めて尊敬をしている。

高田馬場のマラバール(インドカレー屋)さんでりんちゃんと3人、乾杯をした。馬場の町もひとも、食卓もとてもあたたかかった。お互い頑張ろう。



■精彩を欠くということ

久しぶりにりんちゃんに会ったので、前から気になって、でも怖くて聞けなかったことをおそろおそる尋ねてみた。



「お前の日記は最近精彩を欠いてるぞ」って、今でも思ってる?



回答。「いやそんなことなけどさ、なんか変な前向きが余計っていうか。こっちはぐちゃぐちゃ暗いのが読みたいわけよ」だそう。中学の日記を良かったと言ったのは、誰かに見せるために書いてないから。気持ちが素直にぶちまけてある。

私が最近過去の日記を写していて思ったことに似ている気がした。奇をてらったり、「フィクション」であることを強調するような文章には、何も感じなかったし、過去の自分の日記として読む価値がないような気がした。よそ行きの「オピニオン」があるものほど、反吐が出そうだった。

逆に、「面接でへこんだ」「ここが悪かった、頑張ろう」そんな素直な気持ちが、まっすぐ心に届いた。

「自分のことをさ、本当に書こうと思ったら、それなりに恥ずかしいし、大変だし面倒くさいんだよ。だからそうじゃないことを、みんな書くわけでしょう?俺はそこまでして、個人ホームページで、自分を晒そうと思わないし。利点が分かんないし。だから田中の日記も、別に身を削って書かなきゃどうのこうのってことじゃないよ」。



平熱で日常を肯定する表現を私がやると、なぜだろう、「変な前向き」になる。少し湿っぽい感じが、私の文体の芸風なのかもしれない。



■HRMの靴

最後にひとつ、お洋服の話題。

ブルータスとメンノンに載っていて気になったのが、ハリウッドランチマーケットの靴。古着のレザーブルゾンを解体して作ったという、あか抜けない感じがツボでした。

うんちくにやられるのは言うまでもなく、何よりその風合いが新品にはないものですてきです。38000円。怖いので、レディスがあるのかは問い合わせません。

←ウェブに画像がなかったので私の携帯写真……。

念のためウェブ。
Men's non no(今後MEN'S NON NO Gが出るらしいっす!)
BRUTUS
HRM




 < 過去  INDEX  未来 >


バナナカレーログ [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加