あんなにも楽しかった、高校2年の夏休み。
だから思います。そういう夏休みが失われてしまった、君たちの無念を。 君たちにどんな言葉をかけられるのか、やはり考えます。
一つ言えることは、誰かを恨んだり、愚痴を言ったりしてもいいことは何もな いということ。今回のコロナ禍そのものは、誰のせいでもないし、自分が頑張っ て解決できるものではありません。とすれば、この状況を受け入れる心構えは 必要だろうと思います。社会的な状況によって自分のやりたいことが規制され てしまう不自由を受け入れて、そのうえで何ができるのか。 そんなふうに考えを進めてみます。
多くの人が指摘しているように、少し時間はかかっても、新型コロナウイルス 感染症が克服される日は必ず来るのだと思います。その時に、自分の向かいた い場所へはばたくための力が少しでも大きくなっているように、今は「自らの 力をとことん養う」。そんなふうに考えてみたらいかがでしょうか。 はばたく力の源は、まずは学問であろうと思います。広い意味での「勉強」で すね。
そうであるならば、教員である私たちがなすべきことは、「せっかく学校に来 ているのにこれなら家で学んでいても別に変わらん」と君たちに感じさせてし まうことがないよう、一生懸命に授業をすることなのではないかなと今は思っ ています。
例えば2年後に今を振り返って、「状況に文句言うだけで結局何もしなかった な」となることだけは、お互いに避けたい。そう思って、あえてこんな文章を 書きました。
君たちにかけたい言葉はこれです。 どうか、やがてまた自由にはばたける日が来ることを信じて、目の前のやるべ きことを粛々とこなしていく強さを、そしてそんな中で創意工夫を凝らし、で きることを見つけて実行していく明るさを、大切にしてください。
来週に迫った4連休を楽しみに、あと一週間となった1学期を元気に過ごしま しょう。
|