┃【今日のピークパフォーマンス方程式】 ┃ ┃ ┃ ┃ ■結果を出す人は「始めること」と「見切ること」の両者を ┃ ┃ 高いレベルで並立させられる人。 ┃ ┃ ┃ ┃ ■始めないことには始まらないし、見切るべきは見切らないと ┃ ┃ 収拾がつかなくなるから。 ┃ ┃ ┃ ┃ ■この二つをバランスよく統合できている人が結果を出す、 ┃ ┃ そして出し続けられる人。 ┃ ┃ ┃ ┃ ■そんなセンスは、センスのある人に身近に接して薫陶、薫育 ┃ ┃ されなければ、容易に身につけられないもの。 ┃ ┃ ┃
例1:つまらない映画を見続けるべきか編集
2時間の映画のチケットを1800円で購入したとする。映画館に入場し、映画を見始めた。10分後に映画が余りにもつまらないことが判明した場合に、映画を見続けるべきか、それとも途中で映画館を退出して、残りの時間を有効に使うべきかが問題となる。
映画を見続けた場合:チケット代1800円と上映時間の2時間を失う。 映画を見るのを途中で止めた場合:チケット代1800円と退出までの上映時間の10分間は失うが、残った時間の1時間50分を有効に使うことができる。 この場合、チケット代1800円とつまらないと感じるまでの10分が埋没費用である。この埋没費用は、上記のどちらの選択肢を選んだとしても回収できない費用である。したがって、時間を浪費してまで、つまらないと感じる映画を見続けることは経済学的に合理的な選択ではない。途中で退出して残りの時間を有効に使うことが経済学的に合理的な選択である。しかし、多くの人は「払った1800円がもったいない。元を取らなければ。」などと考え、つまらない映画を見続けることによって時間を浪費してしまいがちである。
例2:チケットを紛失した場合編集
ある映画のチケットを1800円で購入し、このチケットを紛失してしまった場合に、再度チケットを購入してでも映画を見るべきか否かを検討してみよう。チケットを購入したということは、その映画を見ることに少なくとも代金1800円と同等以上の価値があると感じていたからのはずである。一方、紛失してしまったチケットの代金は前述の埋没費用に当たるものだから、2度目の選択においてはこれを判断材料に入れないことが合理的である。ならば、再度1800円のチケットを購入してでも、1800円以上の価値がある映画を見るのが経済学的には合理的な選択となる。[1]。しかし、人は「その映画に3600円分の価値があるか」という基準で考えてしまいがちである。
よくある誤解編集
埋没費用は、投資対象が無駄であった場合にのみ発生すると認識されがちであるが、誤りである。投資費用が埋没費用であるかどうかと、投資対象が有用であるかどうかとは、本質的に関係がない。
例えば先の映画の例1では、仮に選んだ映画が素晴らしい内容であったとしても、チケット代1800円は埋没費用のままである。費用が埋没費用であるかどうかは、その費用の回収可能性だけで判断すべきことである。映画の内容の良し悪しと、チケット代が埋没費用であるかどうかは無関係である。
脚注編集
^ グレゴリー・マンキュー著、足立英之ほか訳『マンキュー経済学』1、ミクロ編、東洋経済新報社、2000年。 参考文献編集
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