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2006年10月12日(木) アドレス


 携帯のアドレス帳、久しく連絡をとってなかった人たちが数人登録されている。
 連絡を頻繁にとっているから仲良しとか、そういうわけでもないのが実情だけど。以前に使用していた携帯から機種交換の時に随分と(連絡をとらず消えていったアドレスたちを)削除した。その中でも「もしかしたら、また連絡をとることがあるかもしれない」で削除せずに残っていたアドレスたち。

 (関係ないのだが、アドレスたちと書いていて「みんなたち」を思い出した)




 MJでもそう。
 最初からあまり話しをしない人を無闇に登録したりはしない。それは誰でもそうだとは思う。わたしは相手から折角の要求があっても流してしまうことのほうが多い。
 例え暇つぶしの遊びとはいえ、人との繋がりを持ちたくて覗く場所なのに何を構えているんだかと思うこともある。が、関わる距離がどうも掴めない。
 ああ、それはリアルでは尚のことだった。
 そんな訳で、携帯のアドレス帳に登録されている数も少ないのである。
 仕事関連、タクシー会社、病院に劇場、呑み屋、そんな登録が全登録の半数、そして残りの半数が友人・知人が数件。たしかに個人携帯のアドレス登録にしたらショボいのかもしれない。
 友人ってのはもう腐れ縁もいいところのきのおけない連中で、知人となるとそこまでの付き合いはない。そして微妙なところでネットを介して知り合いになった人たちが交じる。
 「そーいや、このアドレスは生きているんだろうか?」的な感じでときに気にしながらも、さしたる用も無いのに敢えて連絡を取るのは気が退けてと、登録されっぱなしの状態である。
 『おかけになりました電話番号は現在使用されておりません』のメッセージが流れれば「あら、そうだったのね」で即削除ではあるが、その試す機会すらもなかなか持たないまま現在に至る。
 ところが何のきっかけもなく、唐突にメールを打ってみたりコールしてみたりすることがある。イタ電のノリなのかもしれない。

 そして今日、その(イタ電の)白羽の矢が放たれた。
 彼に最後に会ったのも、もう随分と前になる。

 その頃は、ネットではなくパソ通の頃だ。あー逆算するのも恐ろしい。当時、わたしは大枚叩いてMacを購入したはいいが、使い道は今と変わらず遊びのみ。
 その遊びを通して知り合いになった数人が、未だに携帯のアドレスに登録されている。
 中森明夫が「おたく族」と命名したところで、ヲタの呼び名が一般的じゃなかった頃に、そのような称号をガッツリ付けてもらえるような人たちである。
 その一人の人に、電話をかけてみた。

 「あー、夜分にすいません」

 「いえいえ、夜分OKです」

 相手が誰だか不明なままの電話口に、そんな砕けた態度で出るヤツも珍しい。

 ところが、ここで何と名乗れば分かってもらえるか。
 相手を確かめるのに、何と呼びかければいいのかを考えずに電話をかけてしまったことに気付いた(そして、本名は知らない)
 やっぱり、当時のHNで訊くしかないのか。

 「あのー、×××さんでしょうか?」

 「うお?えーっと、そうですが」

 「あのー、その、あのですね」

 「その声は、まさか○○○?」

 「はい、そのまさかの○○○です」

 と、この後は暫し「生きてたのか?」「懐かしいな、誰々は今どうしてる」なんていう予想のつく会話を交わし、そしてお決まりのお互いの現状を話した。

 文字で知り合ってから十ん年も経って住む環境も仕事も変わったのに、なんか相変らずな部分を見つけてはホノボノしたのだった。




 と、そんなわけでして
 アフォな勢いの被害に遭われた方が居ましたら、一応は番号表示でコールしているので本人的にはイタ電話のツモリじゃありませんから、お許しください。




 と、数日前を振り返って書いている最中に折り返しの連絡をくれたキミ。
 嬉しかっただよ。




香月七虹 |HomePage