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2006年03月04日(土) 我慢にも程がアル


 いくら少しは暖かくなってきたといっても、まだまだ夜風は寒いっすよ。陽が落ちた後なんざ、極寒に感じるっすよ。
 そんな中を、数時間も居ちゃったわけで。
 多少の暖をとろうと熱々の珈琲を飲んだのも敗因の一つ。
 アレは利尿作用大だものなあ。

 トイレに行きたい!と、思ってから(コンビニの)トイレまでの距離は通常ならさして遠くもないのに、いつもの感覚でのほほぉんと居たらこれまた大変なことになりました。
 歩き出してほんの数分、いや数秒で「もっと早くに移動開始すればよかった」と思い、信号待ちの時なんざ足踏み状態。しかもクネクネと内股加減で。
 やっと信号が変わって歩き始めた時「七虹の人生はこの横断歩道を渡りきる前にオモラシという終わりを迎えるのかもしれない」「いあ、むしろ人生投げ出してこの緊迫感から逃れたほうがラクなのかも」などと考えが巡り、眉間にシワを寄せて凄い形相かと思いきや、冷や汗どころかエヘラエヘラと顔に緊張感が無くなる始末。

 やっとコンビニに到着。
 雑誌を眺める次いでにトイレに入ってから商品でも選ぶか、なんていう一般客を装う余裕すら全く無く、早足で目指すはトイレ。
 そこへ会社帰り風の男性も同じようにトイレに向かう後姿発見「ぬぁにおー!負けまいぞ」と速度を緩めずにドアのノブに手をかけて勝ち!
 あれはスーパーのタイムサービス狙いのオバチャンが割引商品を狙うよりも早かったと自負してます。
 ドアのノブを引こうとしたら目の前に大きな貼り紙【ご利用の方は店員に一声かけてください】とある。ここはマナーを重んじてレジに居る店員からは見えない死角から大声で「トイレお借りします」宣言をしてドアノブを引いたのでした。

 最近のコンビニのトイレはご丁寧に出来ていて、ひとつ目のドアを開けると洗面所になっている。
 目指すは次のドアに遮られた向こう。
 ここで誰か使用中だったらどうしようかと不安に駆られながらもドアノブに手をかけて引く、引く、あれ?引けない。やっぱり誰か使用中なのかと表示を見ても、あの赤い「使用中ですよー」表示があるわけでもなく、このドアはどうなってるんだようと半べそ状態のときも、絶え間なく小刻みな足踏み。
 なんてことはない、次に控えていたドアは押すタイプ。
 やっと辿り着いたサンクチュアリ。
 しかし、ここで一安心したら、今までの我慢やら葛藤やらが台無しになる。便器を見てもそれは同じこと、なるべく見ないようにしてGパンのホックを外そうと、ホックを外そうと?げげげ、外そうにも上に羽織ったジャンパーが邪魔で巧いことGパンが脱げない。
 くそぉ!先ずはショルダーバックをフックにかけ、ジャンパーを脱いでかけてと、そこまでくるともう顔が鬼の形相にと言いたいのだけれど、さっきより増してヘロヘロな笑い顔が鏡に映っている。
 ジャンパーも脱いでやっとGパンもクリアした。
 ここで気を緩んでしまったらダメだ!と脳内会話で励ましつつ、やっと安住の地に辿り着いた旅人のようにドサッと腰掛た。

 「よく我慢したね、さあもういいんだよ」
 「ぁぁん、ご主人さまあ」
 「これで安心だろう、出してごらん?」
 「ゃん、どうしたんでしょう?出ません」
 「そんなことはないだろう?お腹に力を入れてごらん」

 ってな脳内会話をしたかしないかはさて置いて、もう何も気にせずに放尿OK状態だってぇのに一向に出てきやしない。
 ぬぉおっと腹に力を入れた途端、あれよあれよ(どれよどれよ)
 長いこと我慢し過ぎで、感覚がバカになってたのか?と思った途端、以前に膀胱炎になった時と似てることを思い出して、かなりの不安が過りました。
 さて、もうそろそろ終わるだろうはずが、なかなか終わらない、一向に終わる気配がない。パッキン壊れたか?覗き込みたくなりましたよ。覗き込んでも見えるわけじゃないけれど。見えたところで、分かるわけでもないのだけれど。
 こんなに溜まることが出来るんだ、と関心するほどの長時間の後、暫し放心。
 ジャンパーを着込んで、ショルダーバッグを肩にかけて鏡を見れば、スッキリ顔というより虚脱感を満面にたたえたヤツが居ました。

 店内に戻ったところで、何も買うものも無し。
 さりとて、そのまま店を出るのも少しは気がひけて、仕方なし見たくも無い雑誌を手に取ったり(あ、でも「ニュートン」は面白かった)横に並んだオネエさんが女性週刊誌の占いページばかりを次々に見ているのを横目で観察したりで、ひとしきり一般客を演じてから店を出ました。

 それから、ほんの数分後には暖かい部屋に入ることが出来たのだけど、コンビニのトイレを済ませてからまだそんな時間が経ったわけでもないのに、また行きたくなること数回。こんな水分、一体どこに貯蓄してんだよ!と思いたくなるほど。

 こうやって暖かい部屋で、ダラッとTVを観ることが出来ることを思うと、あの時(交差点を渡ってからコンビニのトイレに辿り着くまでの間)人生投げ出さなくて良かったと、つくづく思うのでした。
 ちなみに、我慢し過ぎると腹が痛くなるというより、土手というか肉まんというか、そこいらが正座した後の足の痺れみたいに痺れるんですね。それも後になって気づいたのだけど、その我慢最中なんて他の感覚は皆無だったから。
 アチコチ悪いついでに、今度は膀胱炎かよ!ってのもイヤンなので、なるべく水分をとってトイレ確保に励みました。今のところセーフです。

 と、いう尿続きの更新で、もーしわけない。



香月七虹 |HomePage