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2005年12月31日(土) もう日付が曖昧


 携帯の待ち受け画面を『年末年始バージョン』のフラッシュに変更して、時間を追うごとにダレ加減も最強になっていくリラックマを見ながら病院へ行ってきました。
 土日祭日の面会時間は平日よりも早い時間からなので、昼頃には着くように出かけるとなると休みの日とて同じ時間に起き出して大晦日であろうがまるで昨日と変わらない雰囲気のまま出かけたのでした。
 廊下もナースステーションも人気は疎ら。
 面会用のバッチを付けてマズは喫煙室に向かうのはお約束。
 節約のため今日は使用しない照明の消えた外来診察の待合所をぬけて、明かりの消えたリハビリ室の前を通り、両側が窓ガラスでの明り取りがされているクランクした廊下を通る頃には、Pタイルを歩く音がまるでGameバイオハザード気分。

 約束した時間よりだいぶ早くに着いたので喫煙所でのんびりしていると、普段なら病気自慢大会が始まる患者も誰一人来ない、さすが年末。
 喫煙所を出てエレベーターで病室に行く間も、面会者以外には誰にも会いませんでした。カウンターに一人も居ないナースステーションを抜けて大部屋の病室に入ると、目当ての人が居ただけで、あとはみんな一時帰宅で不在とらしい。
 誰かと話すわけでもないだろうけれど、これじゃあ退屈だろうなあ。
 談話室に移動して、ひとしきり話しをした後で「また来るわ」と伝えると生意気に遠慮しやがる。「正月は何かと忙しいだろうから」と言われても何もすることも無し「わたしの暇つぶしに来るんだから」と押し付け、苦笑いされつつ病院を後にしました。




 いやホント、正月だからって何かスルことってないですよね?
 どこかに出かけても正月料金ってものが存在したり、人ごみだらけでグッタリしたり。

 大掃除どころか、洗濯物の山を通り越して壁を作ってしまったこの年末。もう少しすると部屋の中には獣道が出来るほどです。
 「ならばそれを片付ければいいじゃないか!」と心の中の天使さんは囁きますが「このところ普段がバタバタ続きなんだからこの休みの時ぐらいゆっくりすればいいじゃないか!」と心の中の悪魔さんが応援してくれたので、素直に従うことにしました。

 ゆっくりするにも、腹は減る。
 ところが掃除&洗濯もしていないどころか、買い物すらもしていない=飯が食えない、でございます。
 これはマヂで死活問題。
 正月休みの間を、ジャガイモとニンニク、それに林檎だけで過ごすにはあまりにも哀しすぎるので、せめてカップラーメンだけでも買っておこうと買い物に出たのでした。


 と、言うのは嘘ですが、

 近所のスーパーは元旦から営業なのを知っていながら、親からの頼まれ物(年賀の御持たせ)を買いにデパートに出向くついでにデパ地下で何か正月らしいものを買おうと出かけたのでした。
 動物保護団体が見たら卒倒しそうな、今どきにしては珍しい毛皮をまとった似非デヴィ婦人なオバサマも多数見掛けることが出来ました。




 人酔いする前にさっさと退散し家に辿り着いた途端、買ってきたものを整理する前にマズはヒーターのスイッチを入れるのはコノ時期にはもうお約束。
 コートを脱ぎながらスイッチを入れると「バチッ」ってな音と共に、ヒーターに近い部分の電源コードから火花が!

 うがが…。
 何もこんな時期に壊れなくても。

 夏にはクーラーとして使用しているエアコン、こいつが暖房となるといっこうに効かない。それでも仕方なしにソレのスイッチを入れ、着替えを済ませて工具箱をガサゴソと。
 とりあえずはネジ回しでヒーターを分解することにしました。
 チマチマ作業は嫌いじゃありません。しかーし、寒い部屋の中でかじかんだ指先のままでのチマチマは好きじゃありません。

 簡単なネジだけで止まっている外枠を外し、ショートした部分の電源コードをテープで修復すればいいのかと安易に思っていたのが甘かった。設定温度やらを決めるパネル部分の基盤が弄ってもいないうちから不安定に浮いている状態。端子の帯が折れていませんか、コレ。
 外れかかった端子を接続して浮いたパネルをはめ込んで電源を入れ、さて点火スイッチ。待つこと数分。いつものようにカチカチカチ…の、音。いい感じじゃないの?
 通常ならそこで「ボッ!」という音と共に温風が吹き出して「はぁ〜あったかい♪」になるのですが、その「ボッ!」という音が「ボォ〜〜〜〜」となったまま。温風の吹き出し口は覗きこまなくとも、赤々と「着火してる最中だゼ!」と主張したまま。
 こりゃヤバイな。
 消火スイッチを押すとパネルには「E2」の表示。エラー番号を出されたところで、この年代物のヒーターの説明書なんてとうの昔にどこかに消えたまま。
 舌打ちして、諦めきれずにもう一度だけ点火スイッチを押したけど、赤々と「今、ガッツリ着火してる最中だゼ!」な状態なまま、温かいよりは熱いよ!な温風吹き出しになるだけでした。
 ヂ・エンド。

 風呂釜が壊れ、ヒーターが壊れ、この寒い冬に温かくなろうとすることを阻むかのような、マッチ売りの少女気分にさせやがる年の瀬です。
 「おじさん、マッチ買っておくれよ…」




 正月らしい食材が、日の出のお弁当っていうのも微妙ではありますが、美味でした。


香月七虹 |HomePage