きまぐれがき
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2004年10月21日(木) 夜空のプチッ

家人がオーストラリアへ行くので、飛行機の離着陸を展望台で見たい
私は関空までくっ付いて行く。
関空の展望台は、目の先、真直線に伸びている滑走路を見ることがで
きるので好きなのだ。
といっても他の空港の展望台が、どのような設えになっているのかは
知らない。

出国ロビーで、ごちゃっと30人近い若い女だけが固まってキャキャ騒い
でいたけれど、女学生なのだろうか?
なんだか見るに耐えないようなルーズな服装で、絡み合っては大声で
笑う。それにスニーカーをズーズカ引きずって歩いている者ばかりだ。
明日は、どこかの国の街中を集団でズーズカ歩くのだろうか。
きっと異様だ。

さぁさ早く、展望台に向かうバスに乗らなくてはと早足で歩いていると、
アナウンスが流れて家人の名前を呼んでいる。
「早く搭乗口に来い」ということのようだ。 あらやだ、何処行っちゃった
のだろうと携帯電話にかけたところ「わかってるって!」。
走っているようだった。

飛行機の離着陸だけを見るために、真夏は日傘をさして、真冬は毛皮
を着こんで、展望台に立ったら最後、その場を離れるきっかけなんて見
出せなくなって、何時間だって佇んでしまう。

乗るのは嫌い。見るのが好き。とくに夜。
夜空の遠くに針の先ほどの明かりが光る。
あ!飛行機だ。その明かりが少しずつ大きくなって、こちらに近づいて
来るのが分る時になると、またさっきの遠くの夜空に新たな明かりが
プチッと光って........この、闇のなかに等間隔で一列に並ぶ光がたまら
なく好きだ。

ところが今日は、展望台に行く最終のバスが出た後だったので、なく
なく諦めて帰ってきた。
平日は最終が早いのだ。明日も仕事だ、学校だというのに、夜露に濡
れながら、きりなく等間隔の光を見ているだけというのは、考えものなの
かもしれない。




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