きまぐれがき
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2004年09月10日(金) テロの犠牲になった天使たち

ロシア・北オセチア共和国での学校占拠事件の痛ましさには、胸が
つぶれそうになる。
TVのニュース番組で、2年前の始業式の様子が映し出されていたが、
父兄や教師なのだろう大人が並んで見守るなかを、晴れ着で着飾り
手に花束を持った子供達が列をつくって、こぼれるばかりの笑顔を浮
かべ嬉しそうに歩いていた。

この日も、同じ光景が繰り広げられ、子供達は家に帰ってくるはずで
あったのに。
学校が休みの間におこなわれた改修工事に紛れて、テロリストたち
がテロを起こすべく準備をすすめていたなどと、誰が想像し得ただろ
うか。

かなりの早い時期に情報操作がおこなわれ、解放された大人の証言
があるにもかかわらず、人質の人数さえ正確に伝えらていない。
ロシア当局の言うことなど、まったく信頼できないのだと再確認した
ようなものだったけど、いったい惨劇の真実を、私たちは知る日がくる
のだろうか。
犠牲になった子供達の魂が、やすらかな眠りにつく日はくるのだろうか。

ロシア紙はテロの首謀者として、チェチェン独立最強硬派の腹心である
と報じている。
モスクワの劇場占拠事件、ついこの間の地下鉄の自爆テロと、ロシアで
のテロといえば必ずチェチェン人、もしくはチェチェン武装勢力の犯行と
伝えられ、その悲惨な様子は目を覆うばかりであったけれど、では何故
チェチェンがテロという卑劣な行為を繰り返すのかと考えた時、私には
その背景はもちろんのこと、チェチェン人に対しての知識がまったくない
のであった。

過去に遡ってロシア帝政は、旧ソビエトは、ロシアは、チェチェンに
何をしてきたのだ。
そしてプーチンは、チェチェンに何をしようとしているのだ。
その入門の書というべきか。
「チェチェンで何が起こっているのか」が、読み終わったのだろう、
兄から送られて来た。



<林克明 大富亮・共著>
林克明氏のHPは、ただ今工事中。
大富亮氏のHP「チェチェン総合情報」は↓こちらです。
http://chechennews.org/


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