きまぐれがき
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2003年04月09日(水) シェイクスピアが教えてくれたこと

日経新聞によると、ロンドンのナショナル・シアターで上演された
蜷川幸雄演出の『ペリクリーズ』が絶賛の嵐をあびたそうだ。

運命の残酷さに翻弄された主人公の王が選んだのは、報復ではなく
寛容だったことが、強行に始まってしまったイラク攻撃に対して、
割り切れないものを感じていた人々の心に感動をよんだらしい。

ベルファストで行なわれた米英首脳会談は『イラクの戦後処理は
国連主導』で合意したが、ブッシュがそれを強調すればするほど、
アメリカ主導でいくぞと言っているように思えてならない。
戦死した兵士、爆撃の犠牲になった民間人の家族にとって、戦後処理
という言葉ほど、虚しいものはないだろう。


『貴方は、太陽はブリテンにしか照らないようなことをおっしゃる。
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ブリテンの外にも、人々はいきていますのよ ―シンベリーン―』と
いうシェイクスピアの台詞は、現代でもずしりと重たい。


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