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2004年05月02日(日) 判官(半眼)びいき



 イラクでの日本人人質の行為を擁護する人々や、マスコミの後ろ楯になっている、米国パウエル国務長官の発言

「イラクの人々のために、危険を冒して、現地入りする市民がいることを日本は誇りに思うべきだ」は、腑に落ちないでいた。

 ところがこれがマスコミがよく使う手で、自分達が都合の良い部分だけを引用していた事がわかった。実はこの後に続いて

「また、イラクに自衛隊を派遣したことも、誇りに思うべきである」
                      (04/28 産經新聞)
と言っているのである。これなら分かる 。どっちがどうと言う事は強調されていない。

◆ ボクシングの世界戦において、アメリカ人は、外国選手に自国チャンピオンがノックアウトされても拍手を送る.その光景を何度も見た。
一方日本での世界戦で、日本のチャンピオンが打ち倒されると、水を打ったようにシーンとしてしまう、拍手はない。

 
ボクシングは、主な戦いの場がラスベガスにある事で分かるように、賭けの対象になっている。そういうことも考えに入れないといけないが、やはり心からかどうか、大勢が拍手する。米国は人工国家で、多数の人種が集まって出来ている国家である所以である。

 太平洋方面での戦争の時に、体当たりして来た零戦が、艦上にひっかかった。搭乗員はすでに死亡していた。だが、ちゃんと敬意を表され、体当たり死した兵士は手厚く葬られている。

 米国は、フロンティア・スピリット(開拓者精神)が基本にある。このスピリットには、精神とか意気と言う意味がある。
このことからも、個人の「意気」は、思想信条を越えてまず褒め讃えるということがあるのだろう。

 二人の記者会見をみた。北海道の18歳で半眼の目、一晩で十数万の署名を集める謎の餓鬼と、恋人に収入が安定しているからといわれて自衛隊に入隊したらしい、自称ジャーナリストの元自衛官。

 おどされて、演技したのは結局、向こうのテロリストと一緒になって自国を批難した事になる。
「あの時、おどされて断れますか?」とこの元自衛官はいったが、果たして断れるのである。
確固たる信念で行ってるのであれば、即座に「私は一個人として来ている。君たちの言い分を伝える事は記事を通じて可能だが、自衛隊撤退の要求は自分とは関係ない」と。
 だいたいこんな事、イラク人と通訳を介して以外、喋られるわけがない。通訳を介しての取材で、「自分なりのイラクが伝え」られると思うのか。
(小泉首相が平壌を訪れた時、金正日は「よう来たなぁ、われ」とため口をきいたが、通訳は勿論伝えなかった)
ところがもともと、米国や日本よりイラクが好きな人である。これ幸いと同調したと言うわけである。

 半眼の少年の父親は、北海道の日教組(旧社会党系)だか、高教祖(共産党系)だかに所属している教師であるそうで、これで一夜にして十数万の署名が集まったのだと合点がいった。
 
 常に非難しているはずの米国に、自分にとって都合の良い意見があるとその部分だけ取り上げる。なりふり構わずとはこの事である。

    餓鬼の目に水見えず











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