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2002年07月06日(土) 韓国という近くてますます遠い国。



 最近、 「親日派のための弁明」(ソウル・文芸春秋社)と題する評論集の訳本が日本で出版されることになり、日本に来るはずであった著者は、ソウル大出身の若手評論家、金完變氏(キム・ワンソプ 三十八)。ところが、なんと韓国政府が拒否、出国禁止となってしまった。

 で、金氏は一体何を書いたのだろうか?まだ翻訳本は手に入れていないが、以前要約は読んだ。要するに、韓国併合時代の日本を全面的に肯定、慰安婦の事なども兼ねてから日本の良識派が主張してきた事を支持するもので、 「日本統治時代は我々にとって祝福だった」「日本は(西欧帝国主義と異なり)植民地を単純に搾取の対象としてではなく、投資や開発、教育(拡がらなかったハングルを学校で教え普及につとめた)を平行し文字通り共存共栄の政策を行った」「韓国の反日感情は意図的な歴史歪曲によるものであり、歴史を歪曲しているのは日本ではなく韓国である」と。

 さらに韓国の国民感情を最も刺激する竹島(韓国名・独島)をめぐる領土問題についても「無主の無人島として日本が一九〇五年に島根県に編入したもので日韓併合は関係ない」と日本の主張を支持している。
その上、「戦後分割されたのは日本で、台湾・韓国・北方四島をアメリカの手によって分割された」と言う。これは「日本の学者評論家の視点にも無かった」ということを、現代コリア研究所のどなたかが書かれていた。確かに併合は50年近く続き、日本で”あった”、のである。
それに韓国は独立を自らの手で勝ち取って独立したのではない。日本の敗戦で突然放り出された、そこを狙って、共産化しようと中国が介入し、朝鮮戦争が起こり南北分断となり、旧ソビエトは革命の英雄に仕立て上げた若き金日成を送り込み、休戦体制のまま現在に至っている。

 韓国の刑法に「外患罪」というのがある。「外患罪」は「外国と通じ、わが国に敵対する罪」で最高は死刑、出版物などによる「外患扇動」だと懲役二年以上となっている。
韓国は民主主義の国であるはずだ(実際にスパイ活動を行っての事なら、この罪で裁かれるのも仕方がない)。ならば、言論の自由は遵守されなければならない、著者は評論家で言論人なのである。それを今裁こうとしている。そうして、驚くべき事に焚書坑儒(ふんしょ・こうじゅ)を国がやっている。結局、韓国内で発売された著者の本は、ポルノと同じ扱いで事実上販売されなくされてしまった。

 一方日本では、橋本龍太郎元首相とより親しい関係にあった女が、中国の女スパイだった事が暴露されたが、国家の一大事とも思わないのか、いまだに現役の議員である。ドイツやイギリス・アメリカでは即責任を取らされて非常に重い刑を受けるようだ。

 日本なら反日日本人教授・作家・評論家・他一杯いる。韓国式だとみな死刑か懲役である。
そうならないのは、「言論の自由を標榜している国」だからである。

が、韓国は国(マスコミ)を挙げて、先に結論(日本は悪、韓国は善の二元論)があり、それにあわない者は厳しく罰せられる。言っただけで書いただけで懲役になるのである。

 韓国と日本は国として仲良くなれないだろう。ちょっとサッカー共催したからと言って、それ以上はないだろう。歴史的に事大主義(その時どきに応じて強きにつく)の国であって、今又、中国に目が向かっている。
    










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