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お気楽人間の日々徒然。
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部の引越し作業に明け暮れる一日。
ホコリまみれになってくしゃみ連発、な一日。 そら鼻毛も伸びるっちゅーねん。(別に計ってませんが)
テンパり気味の一日につき、最後の最後になって 一つだけド勘違いしていた作業が一つあっておお慌て。 ひたすらごめんなさいという気持いっぱいで残っていた人に手伝ってもらって終了。
ちかれました。ぶひー。
週明けは積み上げたコレをまた一個一個開けなきゃいけないと思うとぞっとします。
とあるオジサマが小耳に挟んだところには 同じく引越し作業をしていた他の部の人が積み上げた段ボール箱を見て 「燃やしたら楽しいだろうね〜。仕事しなくていいし。」 と言っていたそうな。
めいびー(笑)。
| 2004年02月26日(木) | ダムに沈む温泉。〜川原湯温泉その1〜 |
昨年訪れた薬師温泉。 その先に4〜5年先にはダムに沈んでしまうという温泉の町がある。 それが川原湯温泉だ。
なんだか鄙びた風情に身を浸したくて、 この川原湯行きをずっと計画していて、 やっとこの日実現。
高崎から大好きな吾妻線に乗って、目指すは川原湯温泉駅!
 久しぶりだぜ、吾妻線!!
平日の午前とあって、車内はのんびり。 なんだかおいしそうな香りが漂うと思えばとなりのボックスの おばあちゃん二人がお焼きを分けっこしていた(笑)。 窓べりにはおばあちゃんコミュニティー必需品のミカンもちゃんとある。
高崎から揺られること1時間ほどで目的地へ到着。
 ええ、降りたのあたしだけですけど(笑)。
川原湯駅にさしかかるあたりで車窓からこんな看板を発見。
 なのでわざわざ5分ほど歩いて戻って撮影(笑)。
やはりここまで来ると標高が高くなってきているのでひんやりとした寒さ。 雪も道端に残っている。近くの吾妻渓谷は凍結のため遊歩道は封鎖。残念。
しかしまぁ・・・いくら数年後にはダムに沈む町とはいえ・・・ 駅前の国道沿いに建つドライブイン風食堂は、バンガロー風の作りがなんとも昭和な感じをかもし出し、 ビニールの飾り屋根(しかもショッキングピンク)は見事に破けたまま。 破けたところが工事用のダンプが通るたびにバサバサとなびいている。
おもむきどころの鄙びっぷりではない。 ウットリ身を浸す隙間もないほど説得力のある鄙びっぷり。 決して面白がる意味ではなく「沈み行く地なんだなぁ」と思う。
この先の「温泉街」(あくまでもそう呼ばれている)にはどんな風景が待ち構えているのだろうかと えもいわれぬ期待感を抱きつつ、まずは腹ごしらえ! そう!旅、とくれば地の旨い飯!
ということで、自称調べもの番長であるところのオイラが事前に調べに調べておいた 田舎料理を食べさせるところへと向かう。 かやぶきの、古いけどこじんまりとして雰囲気のいいそこは・・・なんと定休日(どっかーん!!)
サリヘイさん、調べもの番長失格・・・(泣)。 あーあーあー・・・と一気に肩の力が抜ける。 アワとかヒエのごはんが食べられるということで、楽しみにしていたのになぁ・・・
まぁいい、とにかく「温泉街」へ向かうべ。と歩を進めるも、 「本日は午後から営業します。」と書かれた美容院(というか理髪店)、 朽ち果てた食堂の建物を横目に、高崎駅で見たダルマ弁当でも買っておけばよかったかなと脳裏をよぎる。 (サリヘイさん、すでに弱腰(笑)。)
途中、名所を知らせる看板を見つけ、気を取り直してそちらへ行ってみる。 なんかフツーの駐車場を突っ切った先に建っていたのは・・・
 えっと・・・・加納治五郎とかいう人の別荘だそうです。(・・・誰ですか) いちおう撮っておきます名所ですし名所ですし名所ですし・・・と唱えてパチリ。 (柔道の有名な人だそうです)
再度、気を取り直して「温泉街」へ・・・
 えっとね、てかね、ここに来るまで10分ほど歩いて誰とも会わないんですけど・・・
旅館の入り口の「歓迎」と書かれた黒いボードには、名前がまったく書かれないまま。 よく見ると中には廃業したと思われる建物も。
とにかくこの辺りからいわゆる「温泉街」らしい。。。。
この町は切り立った斜面に肩を寄せ合うように民家や民宿が軒を連ね、 ごちゃっと凝縮したところに細い細い路地が時折伸びている。
しばらくすると、第一の目的地「聖天様露天風呂」の看板が。 有刺鉄線を張り巡らせた鉄柵の扉をくぐると斜面を登る階段が。

 階段を上りきるとそこが露天風呂の入り口。 はいはい、お履物をお脱ぎになって・・・え?
 これは露天の域を超えた「露(あらわ)になったお風呂」です(笑)。 風呂に屋根がついて、脱衣の棚があるだけ。 でもこれがまた、すんごく気持ちよさそうなんだ!!
 湯船にたっぷりとそそぎ込むお湯は、硫黄の香りの濃いとてもいいお湯。 ケロリン桶もイカしてます(笑)。 このお風呂はもちろん混浴。 ここに来るまでほんっとに人っこ一人会わなかったので、 その場で5分ほど悩みに悩んだのだけど・・・入浴はあきらめることに(悲)。
お風呂のさらに奥にある聖天様をお参りに。
 賽銭箱の横に備えられているモノは、いわゆるモノです(笑)。 聖天様は夫婦和合の神様だとか。
お参りを済ませ、また露天まで戻り、またもや数分悩み(笑)、 今度こそあきらめて温泉街の道へ戻る。
しばらく歩くと温泉街の地図に出くわす。 大体は行く前に把握しておいたのだが、一箇所気になっていたところが目にとまる。 この町には共同浴場が2つあって一つは王湯。こちらはとても有名でこの町のシンボル的な存在。 もう一つは笹湯。地域に根ざした本当に町の共同浴場といった風情の場所。 ところがその笹湯のあるべき場所にガムテープが貼られて消されているのだ。^^;;
少し前に見た川原湯観光協会の掲示板に 笹湯の料金(300円)を払わないで入っていく心無い人があとをたたないので 管理費がまかなえず、閉鎖の危機にある、と書かれていたのがとても気になりつつも歩を進める。
ようやく宿らしい宿が軒を連ねるようになってきた。 和風のたたずまいが趣のある山木館などを横目に、なんか食事できるところがないかもチェックしつつ(笑) 長く長くつづくゆるやかな坂の一番上近くにある王湯に到着。
 実際はもっとこぢんまりとした構えです。
とりあえず、実際に足を運んで見たかった景色を目にしつつ 第二の目的地ポイントに着いた安心感もあって、更につのる空腹感(笑)。 共同浴場での入浴は午後の遅い時間に予定していたので、 とりあえずは、王湯の真下にある「そば・うどん」とのれんに書かれた山吹屋へ。
のれんをくぐり、ガラガラと戸を開けて中に入る。 入ってすぐのところには4つほどのテーブルが並び、 その奥にはカンペキに「人んちの居間」仕様になっている4畳ほどの座敷。 でもコタツにはメニューが置かれていたので間違いなくそこも客席。 つけっぱなしのテレビではみのもんたが何かしゃべってる。
この店は50代ぐらいの夫婦で営んでいるようだ。 奥さんが「いらっしゃい^^」とお茶を出してくれた。旦那さんは厨房の奥。
机に置かれたメニューをじっと見る。 何しろ予定していなかった場所での食事。 しかもうどん・そばに限らず定食やら丼ものやらまんべんなくあるので 選択に困る。う〜ん、う〜ん。。 うどん・そばと書かれているならうどんかそばだろう・・としばし考え、 無難な天ざるをオーダー。
ふぅと落ち着いてもう一度メニューをなにげなく見ていたら 「そばの蒲焼き」なるものを発見。気づけば机に挟み込んである雑誌の切り抜きには その「そばの蒲焼き」が載っている。しかもタレのついて照り良く焼かれたそれは かなりウマそうではないか。しまった、名物を見落したらしい。 でも気づいた時は既に遅し。天ぷらのカラカラと揚る音が(笑)。
しばらくして作業着姿のおじさんが一人来て黒豚の角煮定食とやらをオーダー。 ちくしょう、それもウマそじゃねーか。 (つくづく人の頼んでるものはウマそうに思えるのである。)
天ざるは・・まぁ無難ちうか、天ぷらが無難。 海老1本と椎茸とかさやえんどうとか玉ネギとか、そんな感じ(笑)。 ただし細目に切られた蕎麦は、コシもあってうまかった。
後から来たおじさんは、私より先に食事を平らげ「お会計。」 領収書書いてというおじさんの言った宛名は「○○ボーリング工業」。 どうやらダム工事関係の人らしい。 すぐ近くの民宿に泊まっているらしく、出前をしてもらえるかどうか聞いていた。
蕎麦湯もいただいて、お会計。 私の荷物を見て「日帰り?ここは静かでびっくりしたでしょう?^^」と奥さん。 この静かさを期待して来たからよいのです。^^ 気さくな奥さんに、勇気を出して聞いてみる。 「この『そばの蒲焼き』って持ち帰り用に作ってもらえないですか?」 「ダメなんです。^^」
即答。^^; きっと同じこと言う人多いんだろうなあ。。。
山吹屋を後にして、更に奥へと散策することに。
10mも歩かないうちに川原湯神社の入口発見。 ココには新源泉がある。 (ちなみにもともとの源泉は王湯の下、山吹屋の向かいにある。)
 神社入口にある新源泉。 柵についているカゴに玉子を入れて温泉玉子を作ることが出来る。
 川原湯神社。 社殿は比較的新しいもののようで、残念ながらあまり趣は感じられない。
 神社脇にひっそりと立つ可愛らしい道祖神。 この地域は2体並んだ双体道祖神が多いらしい。
お参りを済ませて、更に奥地へ。目指すは不動の滝。 12月から4月までは凍結の為行かれないらしいのだが付近を散策することに。
冬枯れの道を川原湯神社から少し歩けば温泉街は終わり。 道は山の中へ。冷たい空気が頬に気持ち良く感じながら、ひたすらテクテク。
 しばらくすると、眼下に川が見え、川をはさんだ向こう側の集落まで見渡せる場所が。 向こう側もダムに沈むのかなあと思いながらしばし眺める。
しかし静かだ。 そしてどうも何かが違う・・・とずっと思っていたのだがやっとわかった。 あたりの木々は落葉樹ばかり。風に揺れる葉の音がしないのだ。 耳を澄ますと聞こえるのは、ギシギシと幹がゆっくり揺れる音や枝のこすれる音だけ。 静かだから聞こえる音なんだろうな。
しばらくすると道は下り坂へ。 途中、こんな看板も。
 撃っちゃイヤン♪
ほんとに何もない山の中からようやく集落が見えてきたあたりで、 こんな可愛らしい小さな道祖神に出会う。
 「ささ、もうちょっと近こう寄れ・・・。」 「人が見てますワ・・・♪」 なんてアテレコしつつ(してないです)、撮影。 なんとも愛敬があってほのぼのする。
やがて道は集落へ。 古い古い集落だが、温泉街の歯抜けになってしまったような寂れた感じとは違い 生活の空気をここそこに感じる。しかしここもいずれはダムに沈むのであろう。 やたら吠えてくる柴犬のケンカを買いつつ、更に奥へ。
集落から50mぐらいだろうか、不動の滝入口に到着。 当然のことながら遊歩道は封鎖。その手前のお不動さんにお参りをして、 滝の一部をちょっとだけ見て引き返す。
このあたりでみぞれ交じりの小雨が降り始め、温泉街への帰路を急ぐ。
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