2005年04月29日(金)
 『SE,TSU,NA』 河村隆一 (川遊び)

どっかいってぼーっとしたいって気持ちがとても強かったので、
大会の後は川にいって日が暮れるまでぼーっとしたり遊んだりしてました。
大会は私的に全然ダメダメだったので、よりいっそうへこんでたし。


1メートル弱四方の平たいブロックが横に数個、3段くらい並べてあるのの
(具体的な場所は秘密)川の中腹あたりで一番上のブロック陣取って
とっても暑かったのでくつした脱いでジーンズ撒くって川に足浸して、
氷結果汁飲んで、残りの飲み物は袋ごと川に浸して微妙に(?)冷やして
球蹴り後だからタオルとかも持ってたし



遊ぶ子供。親子。寄り添って川をみつめているカップル。
楽しく水遊びしている子犬がいれば
水を嫌がる大型犬もいて
またそのわんこをむりやり川にいれようとする姉妹がいて
とてもほほえましく人間観察。


ばしゃばしゃ水を蹴り上げてみたり
水に手を入れて底の石を拾う。
子供の頃に、道路に絵を描いた石
色水を作った石
これは水切りで投げるのにぴったし


跳ねるお魚(※天敵でさえ許せちゃうほど穏やかな気持ち)
おひさまに光る透明な水面
水面を渡る風
夕焼け
中州から聞こえてくる真夏のような虫の音
宵闇からあっという間に夜
橋を照らす灯り
橋を渡って、お散歩しながら遠回り


私はとても幸せでとても癒されていました。
帰りの電車はぐっすり眠って乗り過ごして戻るはめになりましたが
それさえもなんだかとってもとっても幸せでした。
だって、帰りたくなんかなかったんだもの。


好きなもののこと以外、なーんにも考えないでいられた。
あんな気分がずーっとずーっと続くんだったらいいのにな。
いつまでも続くんだったらいいのにな。


でも、いつもどこかでいつかは街に帰らなきゃならないって知っていた。
いつも通りの刹那。瞬間は、幸せ。

現実には今とっても意志薄弱で主体性のない私がここにいて、
とても弱っているので…なんて言い訳しながら街に戻ってこなくちゃならない。


そして幸せについて考えてみたりする。
あんな瞬間の幸福感と、後からやってくるどうしようもない喪失感。


・・・ずっと川にはいられないのだ。


バガボンドって有名な漫画があってね、過去の日記にも書いてるんだけど
その第1巻のカバー裏に、作者の井上雄彦がこんな言葉を書いていたの。


『幸せとは、なんであれ今あるものに感謝できることか』


ほんと、座右の銘に出逢った、という程の思いで、たくさん泣きました。
なにがどうってんでもなく、とめどもなく泣きました。

でも、今の私にとっては、どうなんだろう。
幸せだったのに、幸せなのに、今あるものに感謝できなかったりする気持ち。
疲れてるからって、川にいっちゃいけなかったんじゃないかって思ってしまう
こんな気持ち。


素足に残る、川の流れや水を跳ね上げる感触。


こんなことならどっちかっていうと街に戻らなきゃなんて考えずに
もっと夢中で遊べたらよかったのかもなー。
って、矛盾ばっかりだ、私。


でも、やっぱり川はとっても素敵でした。
きっとまた行ってしまうんでしょう。



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