原作を読んだ人の『半落ち』
本日、午後から休日。 久し振りの午後休なので、映画を観に行こうと新聞を確認。 ナニコレ。全然いいのやってないじゃん、ハコダテ。 『昭和歌謡大全集』をもう一度観ようと思っても時間が合わないし。
悩みに悩んだ末、よし『半落ち』を観ようと決意。 原作が面白かったので、映画には全く興味がわかなかった。 絶対失望するに決まってる。そーいう風に決まってるもんなんだ。
★ ネタバレではありませんが、まっさらな気持ちでのぞみたい方はご注意を!★
気になるのが監督。佐々部清監督。 『陽はまた昇る』がとても良かったので。 丁寧な作品作りをする監督だと信用してるので。
柴田恭平がまず気に食わない。>ゴメン。 そして寺尾聰。私の中での梶はこの人じゃなかった。 そしてコトー。あんたも違う。全然違う。 唯一良いなーと思えたのは、國村準さんだけだったもの。
こんなんでいいのかよと思いつつ、観始めるんだけど。
ありゃりゃー、寺尾聰、いいんじゃないの? あの目。達観したような、でもなにかに怯えているような、あの目。 静かで穏やかで、だけど時折見せる動揺。
私が悪かった。寺尾聰、あなたはいい。素晴らしくいい。
志木に柴田恭平。なんかダメ。最初からダメ。ごめん、全然ダメ。 國村準さんあたりやると渋いのになぁ。 コトー。いや、悪くないんだけど、私の中でコトーが抜けなくて。 若すぎる感じがするし、どうも彼だけ妙に浮いている感じ。
原作をもう忘れているので、「えー、違う、なんか違う」と思いつつ 観ていたけれど、家に帰って確認したら案外原作には充実だった。 台詞のひとつひとつまで同じところがたくさんあった。
でも私が一番力を入れて欲しかったところが、ズッポリ抜けていた。 いや、抜けいてはいないの。ちゃんと存在しているのだけど、重点を おいてない。これじゃー伝わらない。ここが一番腹が立ったところ。 なぜ生きるのか。そこがうまく伝わってこない。 「人生50年」これが伝わらない。
あとラストの持って行き方が全然違う。 私は原作のほうが百倍好きだけど、映画のラストもあれはあれで良かった。 あり得ないけど(笑)
だけど泣けるんだー!寺尾さんが泣かせるんだ! 原田美枝子さんが泣かせるんだ!樹木希林が泣かせるんだ! 泣かせるところには、しっかりと演技のできる俳優陣を置くあたり やるなーという感じ。原作を全く知らないで観た人たちには、結構 満足のいく仕上がりになってるのかもしれないと思う。
原作のある映画って、本当に難しい。 脚色の程度や度合い、それ次第でどうにでもなっちゃう。 今回のコレは、作品の質としてはよい方かもしれないけれど、 原作が大好きという人には、やっぱり物足りない。 人物描写が薄いのかもしれないと思う。
でも当たり前かもしれないって思う。 原作では各章ごとに中心人物が異なっているものを、無理やりごちゃ 混ぜにしちゃうのだから。やっぱり少しわかりにくいところもあったしねー。 でもま、『模倣犯』みたいでは決してないのでご安心を(笑)
ボロボロ泣いてきたのは事実ですっ。
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