comfortable diary



夢のような一夜。vol.1

おひな祭りの今日、ハコダテにあたしのらぶ監督と岸谷五朗さんがやって
きたよ!「オー・ド・ヴィ」の先行上映(東京ではもう公開してるけどね)
のため、トークショーつき1800円。

そりゃ行くべ。
なにを差し置いても行くでしょう。
っつーことで、21:00からの回を全部で4枚購入。
メンバーはY嬢とたまこさんとM山くんとアタシ。
M山くんは遠く〇金町より監督に逢うために車をすっとばしやってきた。
あたしとはらぶ監督大好き仲間。監督の人柄をこよなく愛する友の会だ。

M山くんとたまこさんとゴハンを食べたあと、会場入り。
すると18:00からの回のトークショーを行っている真っ最中だった。
わおー、監督ぅー!逢いたかったよぉー(T-T)
遠目で彼を捉え、もはやウルウルしてみたり。

そんなとき「ミチヨさんですか?」と声をかけられる。
ストレートの黒髪美人。この日に声をかけてくれる人物はただ一人。

「もしかして猫の手サン?」
「そうですぅー」

わー、初めましてー!ネットの世界では「月とキャベツ」を通じてとても
とても近くに感じていた方。でも逢うのは初めてで。
嬉しくて、照れくさくて、ミチヨ途中でトイレに行ってみたり(笑)
でも初めて逢う猫の手さんは、想像していたよりもほっそりとしていて、
だけど雰囲気だけはあのキルトそのままでほんわかとした方でした。

トークショー終了後、監督と岸谷さんがあたしの目の前を通り過ぎる。
年甲斐もなく、両手で「かんとくぅー♪」と手を振るあたしを視界に捉え
「おっ」と声をあげる監督。

でも「おっ」だけ。

いーの、並んでいる他のお客さんの手前、仕方ないもんね(T_T)

でもね、でも!
今しか話す機会がないのっ!
18:00からの回は、「オー・ド・ヴィ」を観終わってからトークショー。
ミチヨたちの観る21:00からの回は、トークショーのあとに上映。
っつーことはだよ?観終わった23:30には、監督たちは夜の巷へ繰り出した
あとで、監督の携帯番号も知らないアタシには連絡する術もなし。
しかもそんな夜遅くから出かけては明日の仕事にも差し支えるし。
あぅー、「おっ」だけで逢瀬は終わってしまった…。しくしく。

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そんなこんなで入場開始。
早くから並んだだけあって、前から二列目監督の目の前の席をげっちゅー!
左かららぶ監督、岸谷さん、映画館の代表(司会)。
あのまんまの監督がそこにいる。
もう他に目に入らない。とにかく目ぢからで勝負。←ってナニに?(照)

撮影秘話、苦労した点、函館の印象などを聞く。
監督がこの作品にどれだけ入れ込んでいたか。
岸谷さんがどれだけ真剣に取り組んでいたか。
知っていたけど、わかっていたけど、本人達の口から聞くとその情熱はまた
生命を帯び、感慨深く、あぁそうだった、この作品には魂がこめられていた
のだと改めて思わずにはいられなかった。

あたしやY嬢、たまこさんがギラギラと熱い視線を送り続けたのが彼らに
伝わったのだろうか、炊き出しのことを話題にしてくれた。
カニ汁、いくら丼、美味かったよとなんとなく視線をこちらに向けてくれた
気がして、ミチヨ胸がいっぱいになる。ありがとう、監督、岸谷さん(T-T)

たった30分で「オー・ド・ヴィ」の何が語れるだろう。
あまりにも短い時間はあっという間に過ぎ、監督と岸谷さんは会場から姿を
消した。あぁ、さようなら、監督。
でも16日にも逢えるから今日はこれでサヨナラね。

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『木曜組曲』の予告が流れるのはわかる。らぶ監督の作品だもの。
でも『呪怨』の予告はどうよ?アイリス!
あまりの怖さに会場全体が笑ってた(笑)
『呪怨』の予告が終わり、いきなり『オー・ド・ヴィ』
切り替えが難しすぎるよ、アイリスさん…(-"-;)

今回が『オー・ド・ヴィ』2回目半の私。
激しく動揺していた1回目に比べて、ゆったりとまるで海の底に沈んでいる
かのごとくシートに身体をうずめる。
映画祭ではハイビジョン(DLP上映)で、ノイズのないクリアな映像だった。
今回は35mmバージョン。それがとても楽しみだったのに…。

な、なんてこと!( ̄□ ̄#!

想像以上じゃないの!あの退廃的な雰囲気を持つ街並、漁火の妖しさ、
人間の奥底に見え隠れする嫉妬、欲望、絶望、そういう全ての感情をまるで
フィルムが母体となって包み込んでいるかのようだった。
こんなに雰囲気が違うものなのだろうか…?
窓から射し込む光や、ナトリウム灯の醸し出す官能的な橙色、雨に濡れた
坂道、すべてが眩暈を覚えるほど印象を変えていた…。

前回観たときには出せなかったあたしの中の答え(答えなんてないのは
わかってる。ただ自分の感情を確認したかったの)をどうにか見つけようと
していた気持ちは、ストーリーが進むにつれどこかへ飛んでいき、観るたび
に印象を変える人間のなかの渦のような情感を、あたしはいつしか受け入れ
ていた。波間に漂っている感じは最後まで最後まで持続した。

あの大規模な雨の中のロケ。
電車が鳴きながら走り行くシーンでは涙が零れた。
あたしたちが確かにそこにいて、誰もがクランクアップを喜んだ。
そしてこうやって形になったことが、とてもとても大切に思えた。

人の意見なんてもうどうでもいい。
あたしはあたしのなかで、答えがみえた。
でもこれはきっと観るたびに変わる答えだということもわかってる。
もはや『オー・ド・ヴィ』は生き物だもの。
ときに獣、ときに腹を割かれる兎、ときに微笑を携えて死にゆく人間。

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観終わって駐車場までトボトボと歩く。

「何かが見えたね」

「うん」

「この間までわからなかったものがわかったような気がしたね」

「うん、した」

そのような話をしながら、ざわざわする気持ちを抑えながらもひたすらに
歩いた。PM11:45の五稜郭。寒さなんて感じなかった。




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2003年03月03日(月)




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