狂言でござる。
「狂言でございます」 この一言から舞台は始まりました。 職場の方から譲り受けたチケットで、ミチヨ初めて日本の伝統芸能に触れました。 「能」と「狂言」の区別もつかず、和泉元彌がどっちのヒトなのかもさっぱりで 「歌舞伎」と何がどう違うのかもおっぺけぺーで、でも行ってきた。 だってこんな機会、滅多にないし!
知ってます?狂言って喜劇ですのよ? え?みんな知ってるの?アタシが無知すぎるの?
お客の8割以上が初狂言で(そりゃそーさ、この田舎だもの)、まずは「狂言」 とは何かから、舞台はどうしてこういう形なのか、演技の基礎、能と狂言の表現 の違いなどの説明を20分ほど受ける。
ふ〜ん、深いなぁ。俄然楽しみになってきたわよっ!>ふんがー。
-----------------------------------------------------------------
<茂山千五郎家 大蔵流狂言パンフレットより一部抜粋 みちよバージョン>
*** 第一演目『棒縛』 *** いつも主人が留守の間に冠者たちが盗み酒をするので、主人が一計を案じます。 冠者の腕をスキを見て棒に縛り、もう1人は後ろ手に縛ってしまい主人は出かけ ます。冠者たちは卓抜な方法で縛られたまま酒を盗み飲みするのですが…。
*** 第二演目『清水』 *** 主人は茶会のために野中の清水に水を汲みに行くように冠者に命じます。使いに 行くのが厭になった冠者は「清水に鬼が出た」と嘘をつき帰ってきます。主人は 冠者が置いてきた秘蔵の手桶を惜しがり自ら清水へ探しにいきますが、困った 冠者は鬼の面をかぶって主人を脅し、それから…。
*** 第三演目『濯ぎ川』 *** 嫁と姑にこき使われている婿養子が、この日も洗濯を命じられ川で働いていました。 嫁と姑が入れ替わり立ち替わり現れては、次から次へと仕事を言いつけます。 夫は「仕事を忘れないように紙に書いてくれ」と言い、紙に書いていないことは しなくてもいいという約束をとりつけますが…。
-----------------------------------------------------------------
いやー、凄い、凄い!見事、あっぱれ!
びらぼー!・・・あ、ブラボーーー!
こんなに可笑しいものとは全然思ってなかった! 特に「濯ぎ川」なんてゲラゲラ笑いっぱなし。 超スローテンポな吉本みたい(笑)
普通のお芝居のように大道具があるわけでなし、演者の口頭の説明だけで、 清水になり、大きな冷たい川になり、酒蔵になるその不思議。 私よりも年下が演じる主人と、私よりも絶対に上であろうものの冠者。 先ほど堂々たる主人を演じたもののヨボヨボの姑。 話す言葉は聞き取れなくても、彼らの振る舞いで伝わる感情。 これほどまでとは思っていなかったわ。すっかりやられちゃった!
観客は9割がたご年配のご婦人。 樟脳の香りとおばちゃんトワレの匂いに、少々「うぷ( ̄m ̄;)」となりながらも、 あっという間の2時間でした。 カーテンコール(っていうのか?)演者が私服で登場したり。 今時の若いにーちゃんがめっさ可愛かったり。
-----------------------------------------------------------------
実は今日、仕事がとてもイヤになりましてねぇ。 自分の限界を知ったというか、自分の不甲斐なさにクラクラしたというか。 「辞めると楽になるかなぁ…」なんて考えながら、会場に向かいまして。
でも聞き慣れない言い回しを逃すまいと追いかけるうちに、いつしか没頭。 しかもあろうことかアハアハと笑っていたりしてまして。 こういう人間を癒すために、「能」(悲劇)とは似て非なりの「狂言」(喜劇) が生まれたのでしょうねぇ。私が細胞以下であった時代から、伝承されてきた この文化に触れられただけでも儲けモンだった。
会場をあとにする頃には、なんだか嬉しくて泣きたくなったり。>何で?(笑)
敷居が高くて、見たいとも思ったことがないとお思いのアナタ! 少々高いお金を払ってまでも、死ぬまでに一度は見ておくことをオススメするよ。
シアワセな気持ちになれるよ。今まで知らなかった笑いを体験できるよ。
------------------------------------------------------------------
|