comfortable diary



「センセイの鞄」

ごくたまに、上質のものに出会えることがある。
大勢の人にではなく、自分にとって。
例えば映画だったり、珈琲だったり、人との出会いだったり。

最近のアタシにはコレ。「センセイの鞄」とゆー小説。

読み終わったあと、しばし放心状態になった。

ナミダがでてきて困った。鼻水もでて困った。

だから仕方ないので、なんともいえない余韻に身を任せることにした。

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センセイと月子さんの出会いと心の揺れを淡々と綴っている作品。

30以上も年の離れたセンセイに偶然に出会い、つかず離れずの距離を
保ったまま、時間は流れる。

ひとつひとつのエピソードのなんとほっこりしたことか。

突拍子もないことがおきるわけでも、劇的な恋愛のお話などでもない。
ただこのふたりのあいだに満ちている空気のようなものを、遠くから
見つめている感じ。ふたりの、ふたりにしかわからない、ふたりの
ための時流のおはなし。

月子は「先生」でもなく「せんせい」でもなくカタカナで「センセイ」
と彼のことを呼ぶ。

センセイもまたいとおしむかのように「ツキコさん」と呼ぶ。

この呼び方だけで全てを語れてしまっているような気がする。
きゅんきゅんと何度胸が泣いたことか(笑)
そして読み終えた今でも、ざわざわとココロが揺らいでいる。
私なかの奥底に、鍵をかけて仕舞いこんでいた感情が、ゆらりゆらりと
顔を出す。忘れようとしていたいろんなキモチを、呼び覚まされた感じ
がする。だけど、それが妙に心地いいのはどうしてかな。

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とにかく、いい。

一生のうち、こういう感覚になれる相手に出会える確立ってどのくらい
だろうって思う。もうみんなは出会えているのかな。

私はまだ出会えずにココニイル。

でも月子さんの歳になれたら、センセイのような人に出会えるかもしれ
ないとほんのちょっぴり思えた。

希望の光がちいちゃくみえたから、今のアタシはシアワセです(笑)

PS.ステキな本を紹介してくれてありがとう(*^-^*)>私信。

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「センセイの鞄」---著者/川島弘美---出版社/株式会社平凡社

2002年08月06日(火)




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