日々の泡・あるいは魚の寝言

2007年06月11日(月) 日々

☆通信講座のお原稿に手紙をつけてお返しして、反戦童話のアンソロジーのための短編の初校ゲラを終わらせました。
今夜から、シェーラ最終刊を書きます。

☆児文協の出版企画部のお仕事で、私企画の本が、いよいよ動き出したので、これがけっこう大きな企画なので、がんばらないとなーという感じです。
でも、子どもたちに熟読される、愛される本として、世に残したいな、と、がんばって立派な本にしたいな、と、決意を新たにしています。

☆うちの近所のコンビニの駐車場で、先日、なんだかなあ、なことがありました。
私が駐車場のそばを、歩いていた昼下がりのこと。
駐車場から道路に出ようとしていた一台の車が、工事現場なんかにおいてある、赤くて尖った帽子みたいな…あれなんていうのかな、あれを車の前の方にひっかけたまま、ずるずるのろのろ走ってきたんですよね。
最近、そのコンビニでは、駐車場の工事かなにかがあっていて、あちこちにこの赤いのが置いてありました。この車は、あのどれかをひっかけてきちゃったんだな、と私は思いました。気づいてないのかしら、と。

赤い帽子を、押し出すようにしながら、車は外に向かいます。
その車の進行方向の道路には、ちょうど赤信号でとまりつつあった車がいたんですが、のっていた助手席のおじいさんが、びっくりしたような怒ったような顔をして、窓をあけて、親指で、道路を指しました。なにかいいながら、
たぶん、「下、下」と叫んでいたんじゃないかな。

帽子をひきずっていた車の運転手さんは、眼鏡をかけたおじさんだったのですが、それに気づくと、のろのろバックしていきました。
私は、「駐車場でいったん車を止めて、あの赤いのをもとのところに戻しに行くのかな」と思ったのですが…

その眼鏡のおじさん、自分の車の前から帽子がはずれると、そのまま前進し直して、車道にでて、なにくわぬ顔で、流れに乗っていっちまってました^^;

コンビニの前、道路に飛び出すようにして、工事現場にある赤い「あれ」。
走ってくる車もオートバイも、「何事?」というように、そのそばにくると速度をゆるめます。
なんかみていて危ないし、そのうち道路に倒れ込んだりしたら事故のもとのような気がして、近くにいたし、私が道路にそれをとりにいきましたよ。
そのままずるずるひっぱって、コンビニにもっていきました。駐車場のどこからひっぱられてきたものかわからなかったので。店員さんたちに事情を話して、腰が低い店員さんたちに感謝されつつ、渡してきましたよ。

で、なんかねえ。ここ数日、その眼鏡のおじさんのことをおもいだすたびに、いやーな気分になるんです。理解できない魔物かなんかに遭遇したような、気味の悪い気持ちになるんです。

ひょっとしたら、その人には急ぐ用事があったのかもしれない。家族が病院にかつぎ込まれたとか、葬式とか結婚式とか、飛行機の時間に間に合わない、とか。
でも、でもですよ。
車をちょっと止めて、赤い帽子を、駐車場にひきもどすくらいの、わずかな時間もなかったんでしょうか?
その時間、駐車場はすいていて、どこにでもとめ放題だったのに。とめることも、またでることも、楽にできたはずなのに。

あの人は、自分が置き去りにした、あの赤いののせいで、事故が起きたらどうしようとか、想像できなかったんでしょうか。
もしかしてその事故で、運悪く、誰かがケガしたり、死んじゃったりしたら、とか。
少なくとも、私だったら、車を止めて片付けます。それどころか、流れでいったん車道に出ちゃっても、気がかりで、戻ってくるかもしれないです。

「あの赤いのは、誰かひまな人が片付けるだろう」とか、考えたのかなあ。
まあ結局は、通りすがりの近所の暇人が、片付けましたけどね。なにごともなくて、よかったですよ、ほんとうに。

しかしさあ。あのおじさん。

自分や家族が、もし逆の立場で、道路であの赤い帽子に遭遇して、それで万が一、事故にあっちゃったりしたとしても…

怒ったり怨んだりしない、自信があるのかなあ。

ちょっとだけ、きいてみたいような気がしました。


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