☆かもめ亭の常連さんの一人、たしかまだ十代の雨子さんから、物語の本をいただきましたので、拝読いたしました。 「魔法の庭へ」(高木理恵子・創元社)。 自費出版のご本で、絵もご自分で描かれているらしいのですが…。
これがね、とても良い本だったのです。 すばらしい完成度の高さを持つ本でした。 この本が、書店の児童書の棚や、図書館の児童書コーナーにあったとしても、少しも変ではないでしょう。 はっきりいって、プロ級です。どうかしたら本だしている人や、新人賞を取っているような人よりも、上手な部分もあります。 (ついでにいうと、装丁もすごくきれいな本でした。絵も上手なんですねえ。表紙が太陽で、裏表紙が月なんですね(^-^))。
構成力といい、文章といい、どうして十代でこんなに書けるのか(^^;)? 児童書のファンタジーに必要な、読者に映像を見せられるだけの描写力もあり、まっすぐで繊細な人生観もかいま見え、哲学もあり。まじめなだけじゃない、品の良いユーモアもあり。切ない思いも上手に描かれていて。 物語と、子どもと、命と、そして、児童文学への愛も感じられ。
とにかく私は、この本はとても好きでした。 児童文学が好きな、一読者として、心から楽しんで読みました。 どんでんがえしでびっくりして、クライマックスの台詞で泣けました。 いろいろでてくる、おいしそうなお料理やお菓子も美味しそうで、子どもの頃の読書の時間を思い出しました。やっぱり、児童書は料理よねえ(笑)。
雨子さん、いい本を送ってくださって、ありがとう。 あなたは、作家になれる人です。がんばってください。 安心していて、いいです。才能は、あります。断言する。あとは運!
それと、あきらめないこと。 どんなに才能があっても、チャンスが来ないと、新人賞は取れません。編集者との出会いもありません。 いつ訪れるかわからない、自分のチャンスの波を、いつまで待てるか…。 あなたの場合は、それがポイントかもしれません。 (ちなみに私の場合、最初にだしたコンテストから、最終選考まで残るレベルの作品がかけましたが、その後、新人賞を受賞するまでに、十年かかってます…。その間、何度もコンテストの関係者の方々から、「惜しい」と連絡受けたり感想もらったり、励まされたりしてました…。でも、それでも、十年かかったなあ)。
いつも私は、作家志望の方や、新人の方の物語を拝読する時に、おせじやお愛想はいわないようにしようと思っています。 そうすることは、ただの社交辞令であり、結局は嘘に他ならないから。 逆にいうと、私がここまでほめるということは、本気で、雨子さんには、才能がある、と、私が思ったということなのです。 自分の言葉に責任をもっちゃう、ということなのです。
ただ、一方で、このお話を、「よくあるファンタジーだ」と切り捨てる人もいるだろうな、とは思います。 あらすじを(表面的に)まとめると、「魔女の血をひく女の子が、試練を経て魔女になって、異世界を救う話」ですからね。 お話のモチーフが、妖精物語であるところも、「ありがち」という人はいうでしょう。いろんな過去の児童文学の影響を感じさせる描写も多い。 既存のモチーフを多用して書かれた物語だというところが、この話の魅力でもあり、弱さでもあるでしょう。
でも、この物語の、透明感あふれる世界の描写や、色彩の美しさ、クライマックスに向かう物語の流れの、パズルを組み立てるような自然で心地よい巧みさは、決して、「ありがち」なものではなく非凡だと、私は思いました。 また、キャラクターの造形も、センスが良いと思います。 小道具の使い方も巧いし、舞台設定も上手です。文章も巧い。 そして、やはり、人が人を思う心や、素直に思いを伝えられない切なさを、大切に描写しているあたり、誰もができることじゃないよなあ、と思います。 それに、正統派な児童文学なところも、ポイント高いですねえ。 「なぜ自分が子どもの本を書くのか」というところが、魂でわかっている人ですね。子どもの本を、ちゃんと読んで愛してきた人なんでしょうね。
これからあとは、オリジナリティーをなんとかだすようにしながら、もっと長い枚数をかけるように、何作も何作も書いてゆくことでしょうね。 作品の数を多く書くことが、あなたの場合、レベルアップにつながると思います。たくさんかいてください。 あなたは、それでいいです。
今日の日記の内容は、雨子さんに、メールで書いた方が良かったのかもしれない。 でも、記念に残しておきたかったので、日記に書いちゃいました。 雨子さん、あなたの物語は素晴らしい。 いつかきっと作家になって、何かのエッセイとかで、「昔、村山早紀という童話作家の人に、励ましてもらったことがあるんです」って、思い出話を語ってください(笑)。
☆<香水日記> 今日の香りは、YSLのインラブアゲイン。 これはですね、実は一度、あわないかな、と思って、桐矢さんに進呈しちゃったんですが、その後、香りが恋しくなって(笑)、また買っちゃったんです。<って話は、まだ書いてなかったですよね(^^;)?
グレープフルーツと、ムスクの香り。 なんだか、なにか懐かしい、思い出に残るような香りです。
☆月曜日の夜の十時過ぎに、東京から家に帰り着いたあと、元気だったので、朝までかかって、不在の間に届いていた郵便物の整理をしたり、旅の荷物のあと片づけをしていたんですが…。 その翌日、一日、ばたばた連絡とったり、仕事したりしていたら、昨日今日と、さすがに疲れが出たのか、過呼吸とか頭痛とか、そのへんにおそわれてました(^^;) やっぱ、体力と気力は、過信しちゃダメってことなのね。 もっと慎重になろうと思いました。
しかし、起き抜けの過呼吸は辛い。 何が起きたかわからないから。
☆締め切りが迫ったお仕事がいくつかあるんですが、気持ち的には、締め切りはかなり先の「アカネヒメ5」を書き上げたくてしょうがないので、かいちゃおうかなあ、という感じです。あれは55枚くらいだから、一息で書けるし。いつかは書かなきゃいけないものなんだし、いま、かいてしまおうかなあ?
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