日々の泡・あるいは魚の寝言

2003年02月17日(月) 春の空春の風

すっかり空も風も、春めいてきましたね。
永劫回帰、という言葉が胸をよぎったりします。
なぜかな、春というのは、「帰ってきた」という思いになる季節です。

料理にしろ、生き方にしろ、感情表現にしろ、「脂っこいもの」は苦手な私なわけで。
つまり、執念だの執着だの、過剰な感情表現だのは不得手なので。
束縛するのもされるのも嫌いだから、どうしてもそういう人間関係とはお別れしてきてしまう。

さらさらと鳥のように風のように生きていきたいわけですが。
でもやはりたまに、思いが帰ってゆく事柄や、人々の思い出はあります。この年まで生きてくれば、ま、それなりにいろいろありますわな。
まあ、思いだけがかえっても、実際の行動は何もしないあたり、鳥が輪を描いて空を飛んでなつかしいどこかへ舞い戻り、空の高みから見るだけ見下ろして、また帰っていくようなものなのですが。

でも、春になり、もうじき桜の時期が来れば、舞う花びらを見上げて、いろいろ思ったりもするでしょうね。
あの人は元気かな? この人はもう子どもでも生まれたんじゃないかな、とか。
みんな幸せでいてくれますように、とか、ひそかに祈っちゃったりして。
そして笑顔で、また、桜の木の下から、立ち去ったりするわけです。
それでもやはり、来年も桜が咲けば、思いは帰るんだろうなあ…。

春が来るごとに、ふりかえるべき思い出は、いくつもいくつも、心の底に降り積もってきます。
生きていくのにはじゃまだから、ふだんは忘れているけれど、でも、捨ててしまっているわけでもない…。
いつもいつも、春までは忘れているだけです。
大事にしながら、忘れているだけです。


 < 過去  INDEX  未来 >


chayka [HOMEPAGE]