日々の泡・あるいは魚の寝言

2002年08月31日(土) うつりかわり

ひきつづき、マリリン4の初稿ゲラをしています。

で、思うのは、マリリンの長い夏休みを書いているうちに、日本の子どもの本の状況も変わったなあ、ということで…。
マリリン1がでた七年前、今の状況−−ハリポタ大人気、指輪の映画が大ヒット−−は、想像すらできなかったですもの。

七年前は、モンスターの名前を書くのも、武器の名前を書くのも、「これ書いても通じるかなあ?」の世界でした。テレビゲームの世界でファンタジーがはやっていたから、まあなんとかそのイメージでいけるだろうということで、おそるおそる書いたものでした。
あのころは、まだファンタジーというものは、「好きな人だけが読む分野の小説」でした。それがまさか、七年間の間に、こうすそ野が広がろうとは…。

秋にでる「マリリン4」は、「『魔法学校の生徒』の少女マリリンが、『エルフの森』のおじいさまに会いに行く」というお話です。
…ああ、絶対、どこかの書評か紹介記事で、「このところのファンタジーブームの影響を受けた作品」とか、身も蓋もない書かれ方をしてしまうんだろう(涙)。
だけど、担当編集者H氏は、「そこを逆手にとって、帯に大きく、魔法学校、とか書きましょうか〜?」と、明るく笑ってましたっけ(笑)。

ちなみにわたしは、指輪は学生時代に4巻で挫折したくちだったりします。
当時は根性と、時間がなかったので。
その手の古典的なファンタジーでいうと、ゲドは4巻がどうしようもなく苦手で、神のようにあがめているのがナルニア、という感じです。
ナルニア国物語がなかったら、作家になってなかったというくらいにあのシリーズには思い入れがあります。
指輪は今読んだら面白いかも、と思うので、家にある評論社文庫版の、コロボックルの新聞みたいに活字が小さい本を、いつか再読しようとは思っています。

そんなわたしなので、マリリン4にでてくるエルフは、指輪の流れでだしてるんじゃないのです。
マリリンはわたしにとっては、ハイ・ファンタジーというより、TRPGリプレイ小説みたいなものなので、わたしが書くエルフは、ゲーム世界のエルフです。
国産味付け風エルフというか。耳とがってませんが(笑)。

正直いうと、この際、エルフという言葉は使わずに「森の民」くらいにしちゃいたいなあと思ったんですが、以前の巻で何回もエルフという単語を書いてしまっている以上、今更書き換えるわけにもいかず…。
ああ、気が重いなあ…。
まあ、ゲーム世界のエルフも、指輪の流れから派生しているんだから、いいといえばいいんですけどね。

魔法学校ネタだって、わたしがマリリン1を書いた時は、ハリポタはまだ刊行されてなかったんだい。しくしくしく。

影響受けてないものに影響受けたっていわれるのって、困るのです。
反対に、ずばりあてられると嬉しいんですけどね☆


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chayka [HOMEPAGE]