K☆I Diary
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2010年05月27日(木) おまえが傍に居るだけで・・・それだけでいい

 先日久々奈良に実家に行った

父と母はその日はカラオケ教室の合同練習だったとの事

三時には帰宅して糸のでやっと母の日のプレゼントを届けれる事が出来た☆

「どんな歌歌って来たの?」と聞くと

「よしゃ 聞かせたろか」とカラオケの部屋で準備始める

「いややわ…お父ちゃん やめとき」と母…むりむり 言う事聞きません

歌い出すと・・・おお〜〜音程も合ってるし 上手くなってるぅ

歌詞のサビ中には《愛した人が居るから・・・》(好きな人が…?どっちだけ)
所が2番は 《愛される人になりたい・・・》なんだけど・・・一番と同じ歌詞を歌うから 間違えてるぅ〜と思ったら

「こう歌いたいねん これでええねん…な おかあちゃん 」と母の方を見る


またか…マジ【惚れてる】アピールか…

母は数年前に脳梗塞で倒れそれからは身体と言葉が不自由になった

それからは「今まで苦労掛けた恩返しやこれからはボクがおかあちゃんの世話をする!…それが嬉しいや!」と父が母の世話をしている

本人も糖尿と癌をわずらい手術は成功したものの再発予防に病院に通っている

若き日 お見合いにも関わらづ父は母に一目ぼれで
(お目目クリクリでムッチャ可愛かった…)
(おじいちゃんの気にいったらしい)
父はスクーター(若いのにバンバン乗り回し羽振りは良かったようだ…可愛い顔してい喧嘩も強くもてたとのこと)に乗っていつも母の店に通い続けたとの事

(二人の子どもなのにくみちゃんは不細工やな〜と親戚のおじさんに言われ続けた)


 母の実母も美人で魚屋の看板娘で とある大きな屋敷の一人息子に見染められ嫁いだが母を産んでから余りの家柄の重みに耐えかね 

「孫だけは…」と言うその祖父母の言葉を振り切り母を連れその家を飛び出し実家に帰り 兄夫婦の勧めで母を兄夫婦の養女にして自分は兄嫁のお兄さんと再婚して4人の子どもをもうけた

 もし母がそのままお屋敷に残されていたら…お嬢様やん===☆

てことは…Ishidaは…この世には存在しないのだわ…


で…Ishidaがおばちゃんと呼んでいたのが本当のおばあちゃんで おばあちゃんと思っていたのが おばちゃんで・・・・兄ちゃんと呼んでいたのはおじさんで…お姉ちゃんはおばちゃんで…ありゃりゃって感じ

それを知らされたのは…父方の祖母から「ナイショやで…くみにだけ教えるけどね…」と中学生の時

「あ〜そうか だからおばちゃんとお母さん似てるんや…小学生の時 おばちゃんととお母さんって似てるよね…と言ったらおばちゃんちょっと困った笑い方して…そうかな…って…意味がわかった」

おばちゃんが亡くなる時に…兄ちゃん(おじさん)から「本当のおばあちゃんだ…最後におばあちゃん…と言ってあげて」と言われた…知ってたんだけどな…と思いながら苦しんで意識のないその人に「おばあちゃん」と言った

 でもな…なんでおかあさんを手元で育ててくれなかったんだろ…と心で呟いて

母はよく 泣ける場所がある幸せ 両親が傍に居る幸せ 我がまま言える幸せを語ってくれた

母は育ての親の親とその娘さん(姉)の不治の病の世話と店の手伝いや家事をいつも笑顔でしてきたと聞いた…良い子と皆が褒めていた

でも 母いわく…本当の子どもではないからね…と私に呟いた その意味の深さはとてもよくわかった

 父は最初母の生まれた家は気にならなかったそうだが 私が二十歳ぐらいになった時に調べに行ったらしい・・・(娘の結婚に差し支えたらと思ったらしい)

するとその家は実在していてそれはそれは大きな家で何処までも続く長い塀…だったらしい…結局 母の実父もそれから家を出てしまい 他で家庭を持ち子どもがいるらしい…だから母には妹がいるとか(マジ父は探偵か??)

ま なんにしても母は嫁いだ後も気難しい 寝たきりのお爺ちゃんやおばあちゃんの世話を商売しながら子育てしながら健気に何十年もしてきたわけで 

マジ書ききれない苦労はあったし…

女性がまだ乗ることまなかったバイクも車も仕事とはいえカッコよく乗り回す母は小学生の私と弟には自慢だった

…でもいつも笑顔の母が陰で泣いているのを何度か見た

「それぞれに生まれ持った星の下があってね お母ちゃんは人の面倒を見る星の下に生れていて お母ちゃんが苦労した分 くみは幸せやな皆に助けてもらえる星の下に生れてるんだよね いつも笑っときや」と言われた事がある

父は母が自分の環境から逃げ出したいから自分と一緒になったのかもな…などとコンプレックスがあるようで

だから 母が具合悪くなってから俄然父は元気になり(…まもともと気持ちは少年!元気なのさ…武勇伝も多々あるさ)

やっと母を独占できる的感じで 行くたびに「お母ちゃんに惚れてるねん」とのろけられる…我が家族は呆れるばかり

料理も父はなかなかの腕前で…店で出来るんちゃうんと口々に言い合う

 ま…長くなったが 我が家の歴史はおじいちゃんにさかのぼると これまたまるでドラマで…語りつくせない人生の歯車の絡み合いがある


   しかし 母はどうだか分らぬが

父いわく「おかあちゃんさえ傍に居てくれたらそれだけでええねん」

・・・との事

     おかあさん・・・お父さんの為にも長生きしてね…て感じです





 









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