宇佐美彰朗の雑記帳

2007年02月24日(土) 「スポーツボランティア」のすすめ!

 「スポーツボランテイア」。この耳新しい「言葉」についてご紹介し
ます。そしてぜひご協力をお願いたします。

 言葉からすると、「スポーツ」は誰でもが知っている。「ボランティ
ア」についても、このところ理解が進んでいる。ところが「スポーツボ
ランティア」となると???。 何かそれらしい意味合いであろうと、
漠然と頭に浮かぶ程度で、しっかりとは受け止められていない。

 「ボランティア活動」は実は日本にも存在していました。かつて「向
こう三軒両隣り」で助けあうなど、社会生活の中でも理解され、営まれ
てもいたのです。それが、改めてスポーツ界の中で用いられたときに、
ある種の戸惑いをもって受け取られたのでした。

 その点ではこの2月18日(日)、東京の都心で7時間に亘る道路規
制を試み、3万人の市民ランナーが参加して開催された「東京マラソン
大会」に注目してほしいのです。雨天の中をスタート、後半にはその雨
も止み、無事終了した大会です。

 実は、この大会には1万名もの「スポーツボランティア」がエントリー
されていました。この応募状況そのものが、日本にも「スポーツボラン
ティア」の精神が根付いていることを証明しています。

 この大会にスポーツボランティアとして参加した方の感想です。「単
なるボランティア活動に比べ、スポーツ場面においてのボランティアは、
華やかな演出(偶然性の中に)の真只中に、プレイヤーと時間を共有で
き、プレイヤーと同じ精神状況を共感できた。また勝負という緊張感の
中で感動・感激を味わえました。」

 私が力をいれている「スポーツボランティア」のひとつは、視覚障が
い者ランナーの伴走者の養成ですが、実際のレースに参加してみると、
ランナーはもちろん伴走者も、ほとんどがゴールで「涙、涙」なのです。
何故か? なぜランナーばかりか伴走者も「涙」するのか。

 視覚障がい者ランナーは伴走者が不足のため、日頃思うようなトレー
ニングが出来ません。そのような状態のままレースに参加せざるを得ま
せん。それがレースでは伴走者に付いてもらえるので、思い切り、全速
力で、呼吸が止まらんばかりに頑張って完走できた! なんという感激
でしょう、声を震わせてゴール、感激の涙です!! 伴走者はこの感激
の場面に遭遇できるのです! 伴走というボランティアによって、この
場面に協力できる、なんという幸せでしょう! スポーツボランティア
の醍醐味はここにあり、きっと病み付きとなってしまいますよ。

 無論、役割は多種多様にありますから、いま皆さまが持ち合わせてい
る体力・気力に応じたレベルで、十分活躍していただけるのです。明る
く華やかなスポーツ環境の中で、思う存分活躍できる「スポーツボラン
ティア」。皆さんのご協力をお待ちしております。


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