宇佐美彰朗の雑記帳

2005年03月15日(火) 横須賀に日本最古のドライドッグを見学。

 去る3月1日(火)、アメリカ海軍横須賀基地にある日本最古のドライド
ッグを見学に訪れました。ここは「江戸時代・幕末(130数年前)」に建造
されたものです!

 身分証明を携えて京浜急行線・汐入駅に降り立ちました。基地の一つの
入り口・横須賀中央駅から近い入り口まで、数分間歩きました。予定の時
間に神川・ドッグマスターが迎えにきてくれたのです。見学の手続きを済
ませ、神川・ドッグマスターの案内で、基地内に入ることが出来ました。
徒歩で数分間、その間現場に着くまで、私の鼓動は少しばかり速まってい
ました。興奮気味だったのです。

 いよいよ目の前に大きな大きな掘り込みがありました。これが「そのド
ッグ」なんだな!ともう一度自分に確認。感動・感激です!! 何しろ
「幕末」に建造されたのです。想像するに「腰に刀」の武士たちが、この
ような建造を実行に移していた日本であったわけです。流石、海に囲まれ
た「海洋国・日本」でもあったのでしょう! これらが日本の近代発展に
勢いをつけてくれた動機であったかもしれません!

 それが2005年3月現在、厳然として現役で活躍しているドッグなの
です。丁度1隻の船が修理のために入って台座にしっかりと置かれていまし
た。まるで船が空中に浮かんでいるような錯覚に似た幻想を見るかのよう
です。船のイメージは、水中に安定して浮いているのが普通なわけです。
ところがその船体の底までが丸見えではありませんか!! そんな光景
は、ここに来なければみる事ができないのです。

 神川・ドッグマスターから説明がありました。「今、流れ出ている水は、
船体のバランスを取るために入れてある水で、それを抜きだしているとこ
ろ」ということを聞きながら、まだ船体から水滴がたれて濡れたままの光
景でもあったのです。ドッグの底に(遥か数10メートルも下に)沢山の関係
者が船取り巻いて、今後の作業手順の打ち合わせや、準備のために動き
回っているのが見えました。

 色々と説明を聞いているうちに大きなスクリューが目に留まり、思い出し
たことがありました。それはもう10数年前のことですが、海外研修航海のた
め東海大学の「望星丸(マグロ漁船を改良したもの)」に乗り込み、オースト
ラリア・ブリスベーンまでの50日間の船旅のことでした。定期航路でない
ために、日本の領土・領海を越えてから約1週間は1隻の船を見かけること
ない船上生活でした。

 初めての体験でしたし、学生が70名も乗り込んでおり、やらなければな
らない仕事も多く、退屈する暇はありませんでした。この船旅の話をしたら
1週間はかかるでしょうから、又の機会にこの「後悔しなかった航海の話」
をすることにします。

 アメリカ海軍横須賀基地の出口で挨拶をする際に、神川・ドッグマスター
から貴重な資料いただきました。時間をかけて読ませてもらう楽しみととも
に、「キティー ホーク」の記念キャップも頂き、帰路につきました。神川
・ドッグマスターありがとうございました。


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