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指輪物語関連ファイル

YUKI


2003年03月07日(金)
 共同制作


劇場公開版とSEEのDVDを比較して、SEEの方が素晴らしいというご意見が多いけれど
私はひとつだけ気になったことがあった。
それは、ガンダルフがモリアに入る前にフロドに、ボロミアについていう場面。
ガラドリエルが水鏡のところで言うのと同じように
ボロミアに用心しろ、というようなセリフが入る。
SEEのコメンタリーを聞いていても、ボロミア理解は一本にまとまっているわけではなくて、
「指輪の魔力に負けてしまったボロミア」という面からみている人がいるようだった。
「指輪に負けたけれども、それすらも魅力のひとつ」として見ている人もたぶんいるのだろう。
映画の中のボロミアはこのふたつの間を行き来する。
劇場公開版では、かなりプラス面が出ていたが、日本語字幕は完全に悪役方面にとっていた。
それも今にして思えば、映画の製作者達自身が揺れていたせいではないかしら。
SEEでは良い面も増えたが、悪い面も同じくらい加わった。

『二つの塔』では、サムのセリフに「負けてしまったボロミア」が出ていた。
あれはちょっと聞いていて悲しかった。
脚本を担当した三人の誰がどういう意見だったのか?
映画を見ている私たちにはわからない。
かなり腐女子的感覚を持つと思われるフィリパが「ボロミアの魅力」をひきだしたのだろうか?
しかしPJの『乙女の祈り』の脚本もかなり良いできだった。フランもわかってる感じがする。
やはりPJと女性ふたりの間の綱引きか?プロデューサーのご意見がところどころに入っているのか?
これだけの大作をひとりの感性でひっぱっていくことは、きっととても難しいことだろう。
しかし、できるだけ頑張って、素晴らしい作品にまとめてほしいものだ。