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指輪物語関連ファイル

YUKI


2002年05月02日(木)
 <本>『指輪物語』再読中


9冊の文庫本(よく考えるとこの数は・・・)と追補編をあちこちひっくり返して読み返す日々。好きな場面とセリフを何度も見て、その周辺を読むと新しい発見があり、また関連部分を探す。そうやって頭の中に自分のインデックスができあがっていく。ファンのたくさんいる作品だから、いろいろな辞典や索引や地図が既にできあがっているけれど、自分で作るほうが楽しい。その作業が一段落したら、他の人のを見てみよう。読んでいて思ったのだが、翻訳の瀬田訳が既にひとつの解釈ではないかしら。もう最近ではあまり見かけなくなった美しい日本語であまり表に立つことなく、適切にはみ出すことなく外すことなく仕事をされている。読み込んでいくうちに、日本語のフィルターの部分も区別がつくようになっていく。ここにもガンダルフのように、経験を積んだおじさんがいるようだ。(かんしゃく持ちかどうかは知らないが)映画のキャラがかぶることはほとんどない。ギムリのビジュアルだけは三つ編みつきで、参考にしているけれど。最初読んだ時はほとんどわからなかったけれど、人の名前、地名、伝説、木々や宝石それぞれに、エピソードがあるような。読んだ範囲の(追補編に出ている範囲)ものには多少反応できるようになった。アラゴルンやガンダルフが思わせぶりなことを言ってるところには、必ず背後にもうひとつの物語があるようだ。かっこいいセリフにじーんとしつつ、その前後の風景描写もすごい、と思ったり。淡々とすすんでいくように見えて、時々はっとするような展開が織り込まれているなあと思ったり。パランティアがらみのところを再読し、「あーばかなことをするんじゃないよー」とはらはらし、そのあとの夢心地の馬上の描写に感動したり。こんなふうにお話にひたるのはずいぶん久しぶりのことだなあ。