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指輪物語関連ファイル

YUKI


2002年04月17日(水)
 <映画>『ロード・オブ・ザ・リング』(字幕版)


二回目を見に行きました。
吹き替え版を最初に見て、原作を全部読んで、関連サイトを熟読して
満を持しての二回目。・・・・おもしろかったです。

最初のホビット庄の風景で、涙がでそうになりました。
この風景のためにフロドは旅をしたんだなと。
そして画面の隅々に目をこらして映画を見ました。
ガンダルフは二度ウィンクをします。どことどこでしょう。
ロリエンの森を出たところでエルフのマントとエルフのブローチを確認。
旅の仲間全員が同じ葉っぱの形のブローチをつけていてかわいい。
レゴラスの弓が変わっているところ。
サムが鍋で敵の頭をなぐっているところ。
アラゴルンがボロミアの篭手を身につけているところ。
レゴラスは雪の上をするすると歩いているところ。(ごぼっていない)
ボロミアの角笛がもう少しなんとかならないかというところ。

できるだけ原作に忠実にしようとするあまり、それぞれのカットに
情報量が多すぎて、最初に見たときはずいぶん見落としていたようです。
裂け谷に各種族が集まる時に、それぞれワンカット割り当ててあるとか、
ギムリが最初はエルフに対して敵意を剥き出しにしているところとか。
そして、物語は後半ほとんど、ボロミアの物語を描くことに集中しています。
ボロミアに注目して見ると、いろいろと伏線がはってある。
字幕がそれを考慮していないのが残念。

今回、アラゴルンとボロミアの見分けはばっちりだったわ。
メリーとピピンはまだわからなかった・・・・
ゴラム(ゴクリ)の「マイ、プレシャ〜〜ス」が哀れをさそいました。
ゴラムが「シャイア」「バギンズ」と言ったことで、黒の騎士達が
出発する・・・なんて一回目じゃ気がつきもしなかった。
指輪は常に、誘惑の言葉を低い言葉でつぶやいているようでした。
刻まれた文字の言葉のこともあれば、誘惑しようとする相手の名前の時もありました。
心の声、実際の声、マンガのネームのようにフキダシ部分と地の文が
使い分けされているのを、もう少しなんとか伝えてくれたらよかったな。

戸田奈津子氏の字幕について。
いろいろなサイトで話題になっているように、
字幕は後半部分のアラゴルンとボロミアのセリフについて不備があるようです。
それでも、普通の映画の字幕並みの役割は果たしているかも。
普通の映画だったら、字幕にそんなに多くのものは求めない。
適宜自分で補って、画面の情報を中心に見ていくので。
指輪の用語や世界観を理解した上でなんて言わないから
ボロミアの人物造形だけしっかりやってほしかったなあ・・・

エルフ族のキャスティングがレゴラス以外はまるで私の趣味でないのを再確認し、
オークやウルクハイはちょっと切り離して見てしまったんですが
9人の旅の仲間はみんな好きだなあと思いました。
実は一回目の時、ガンダルフとサルマンに、一番違和感を感じていたのだけれど、
ガンダルフはよく見ると適役かもと思いました。
だって、ウィンクするんだもん。かわいいんだもん。
もう少しカリスマ性があるといいんですけど。
クリストファーリー御大は本当はガンダルフを希望されていたそうだけど
ちょっとちがうかなと思う。

監督は女の人があまり好きではないのかしら。
美人の基準がどうも普通とは違うみたい。
でも、エルフや女の人があまりきれいじゃないので、
旅の仲間に観客の目は集中する・・・という効果をねらったのかな?
私は、フロドにイライジャ・ウッドを起用したことがすごいと思いました。
フロドは何もできないし、力もないし、本当に小さい人なんだけど、
そういう人物に全ての運命を託すというお話に
イライジャの大きな青い目は説得力を与えています。
あれは悲劇のヒロインの目だと思いました。
だからアラゴルンはいつもフロドを助けているし
ガンダルフは彼を守り、サムはひたすらついて行く。
そしてフロドはにっこり笑ってこう言うの。
「君がいてくれてうれしいよ。」
そして騎士は姫君の前にひざまずく・・・
(あれれ?)

もう一回くらい見てもいいかも。