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■ 誕生日だったっけ
祖母が行きたがっていた買い物へ。 祖母、母、孫娘(私)という女三代のお買い物風景は けっこう怖いものがある。
祖母はわりと目が肥えていて、しかもおしゃれ美人なので、 いたるところで、店員さんとの会話が弾む。 買い方も私たち親子とは違い、めちゃくちゃ豪快。 気に入ったものはフィーリングで買う。 そのセンスの良さは、頼もしいが、 とにかく外面のいい社交家なので、嫌な目にも遭う。 特にたまらないのは、孫娘をエサにすること。 実物がいないところなら、 いくらでもネタにしてくれて構わない。 愚痴でも自慢でもなんでも。 だけど、本人がいる前でだけはやめてほしい。 店員さんの歯の浮くようなお世辞や同調も、 私にとっては、羞恥プレイ以外のなにものでもない。 金メッキの裏側を見られてるみたいで、そっとため息をつく。
目の前でどんなに打ちひしがれても、 微妙に痛い表情をしていても、 彼女には、その理由なんて、なーんにも解らない。 そんなもんだ。 母以上に言葉の通じない、賢く強いエイリアン。 いいさ。 この程度では傷つかないほどには、 自分を大切にできるようになったから。 強くなったよ、自分。 少なくとも、大学入学の頃よりは。 今度は言われていることさえ気づかないくらい、 もっと強くならなくちゃと思う。
誕生日だったこともあり、気に入ったものをいくつか買うことにする。 それはそれで、楽し嬉し。 でも、それだけ。 けっきょくそれを着るのは自分。 来年も着られそうな、地味な服を選んで買う。 露出低め、明度低め、冒険心ゼロ。 自分の今の精神状態を、しみじみ反映しているなあと思う。
2001年07月22日(日)
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