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今日はファーストデイなので映画を見てきました。
「ピーター・パン」 ニューズ・ウィークの批評を見て かなり新鮮なとらえ方で 大人も楽しめる映画みたいで 期待していったのですが 確かに、ゴールデンウィークに関わらず 子供の観客はほとんどいませんでした。 「ピーター・パン」の話は ほとんど忘れてしまっていたのですが これはエンデの「はてしない物語」に 通じるものがありますよね。 「はてしない物語」も 「ピーター・パン」も現実の少年少女が 自ら作り出したファンタジーの世界を旅し そしてまた戻ってくることで 成長を遂げる物語です。 今日、映画の感想を母と話していて (といっても母は映画を見ていないですが) いろいろ考えがまとまったのですが これにはとても大切な意味が 込められていると思いました。 子供たちが異世界に旅することは 一種の通過儀礼なのでしょう。 これまで育った世界を離れ 様々なことを体験し自分自身を見つめ そして自分の意思によりまた戻ってくること それが大人になるということなのだと思います。 こういったモチーフは 童話のなかにたくさんあります。 「ねむり姫」「もりの中」「またもりへ」 「かいじゅうたちのいるところ」 そういう物語が世界に溢れているのは 子供が心身共に大人になることが 簡単な事ではない、じつは非常に 難しいことなんだというの現れでもあると思います。 また、注目すべきは 「はてしない物語」の主人公・バスチアンや 「ピーター・パン」のヒロイン・ウェンディーが なぜ選ばれておとぎの世界にやってこられたのか? というその理由です。 彼らがファンタージェンや ネバーランドで必要とされたのは、 勇敢だからとか美しいからではなく 「おはなしができるから」なのです。 おとぎの国の登場人物たちは 夢そのもので、ありとあらゆる あこがれと理想を兼ね備えた存在ですが 自分たちのストーリーの続きを知ることや 未来を語ることはできないのです。 お話しを語り、物語を完成させられるのは 現実に生きる人間にしかできないことなのです。 それは非常に象徴的であると共に 「おはなしを語り伝えること」 の大切さをも表していると思います。 おとぎ話を語り伝えることは 子供を寝かしつけるための 単純な方法に過ぎないのではない。 もっと人間の歴史、心の奥深くに繋がる 大切な伝統なのだと。 映画「ピーター・パン」の話に戻ります。 この映画のウリは ピーターとウェンディの 淡い恋の物語です。 宿敵・海賊フック船長を懲らしめた後 ピーターとウェンディは 星の輝くネバーランドで 空を飛びながらデュエットダンスを踊ります。 それを物陰から目にしたフック船長は 「彼はとうとう見つけた。ウェンディを見つけた。 もう一人じゃない。でもわたしは一人で孤独だ」 と淋しげにつぶやきます。 ウェンディーは、ピーターに問いかけます。 「あなたの心の中に、愛はある? わたしのことをどう思っているの?」 しかし永遠の少年であるピーターは 「愛なんて知らないよ」 と言って飛び去ってしまいます。 傷心のあまり泣き続けるウェンディ。 けれどフック船長は ピーターにとってもウェンディーが 掛け替えのない存在になっている ことを見抜いていました。 愛すべき者を持つことで ピーターもまた孤独を知り 弱点を持つ者となったのだ、と。 そしてフック船長は、ピーターに向かい 「お前の大切なウェンディーは大人になってお前を捨てるぞ。 そしてウェンディーのそばにいるのは、お前じゃなくて夫だ」 という言葉で彼を打ちのめします。 ピーターは飛ぶ力を失い空から転落します。 (ちなみにフック役はウェンディーの父親役と 同一人物が演じるのが伝統だそうです。 それもまた意味深いですよね) フック船長がいよいよ ピーターを殺そうとすると ウェンディーが駆け寄り 「大人になるわたしを許して。 けれど、わたしの贈り物は 永遠にあなただけのもの」 と告げてピーターにキスします。 すると、ピーターは力を取り戻し フック船長を打ち負かすのでした。 しかし、ピーターとウェンディの恋は ネバーランド最後の決戦で 一瞬の重なりを見せたこの時以上に 発展することはなく、二人は別れ 二度と会うこともありませんでした。 ウェンディーにとって ピーターとの出逢いは 掛け替えのないものだったのですが 彼女のこれからにとっては ピーターのような人は 必要ではなかったということなのかな。 ピーターにとってもまた同じ事なんでしょう。 なんだかほろ苦い話ですよね。 お父さんとお母さんに囲まれて 新しい道を歩み出すウェンディーを そっと窓の外から見ているピーターは ちょっと淋しげで、可哀想に思えます。 ピーターもやはりフック船長と同じように孤独なのです。 けれど、彼はフック船長と違い 今だけを生きる永遠の若さがあり そしてウェンディのキスも持っているのだから やはり子供たちの憧れの存在であり続けるのだと思います。 ちなみにピーター役のジェレミー・サンプターは 現在15歳になっているそうですが 約1年がかりで撮影したこの映画の間に 実に20センチも背が伸び、今は180センチ以上あるそうです。 イライジャ・ウッドより高いよ…。 |
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