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すべてはアイーダ
2003年12月27日(土)

劇団四季のミュージカル
「アイーダ」を観てきました。
ブロードウェイで
上演されたディズニー版で
わたるくんが「Switch」の後
ニューヨークへ行った時に観た
というやつですね。
「王家に捧ぐ歌」を観て以来
四季の「アイーダ」も
絶対観ておかねばと思っていました。

四季を観るのは久方ぶりです。
ここ何年も宝塚ばかりだったから。
やはり、客席に男性が多いです。
客層も若い。出演者の歌がうまい。
セリフがとても聞き取りやすい。
聞き取りやすすぎて1本調子に
聞こえるけどこれが四季節なんでしょうか。

以前観たときとの違いは
みんな化粧が非常に綺麗ということです。
以前「オペラ座の怪人」を観た時は
ヒロインほか女優さんの化粧がとてもヘンで
綺麗に見えなくてがっかりした記憶が…。
特に今回驚いたのは
アムネリス役の佐渡さんのアイメイクが
衣装の色に合わせて変えていることです。
赤い衣装なら、赤いまぶた
水色なら水色のまぶた。
1公演の間にこんなに簡単に自在に
メイクって変えられるもんなの??
とても不思議でした。

1幕の大部分を使って
ラダメスとアイーダが
愛し合うようになるまでを
丁寧に描いていたのが良かったです。

 ラダメスの父親ゾーザーは
 息子を王位につけるために
 アムネリス王女と婚約させ
 ファラオの暗殺をたくらむ悪役です。
 ラダメスは、幼馴染のアムネリスに好意をもって
 いますが、愛してはいません。
 王として国に繋がれるより
 自由に冒険に出てみたいと思っています。

 しかし、9年間も続いた婚約期間を
 これ以上伸ばすことは出来ず
 ついにファラオは2人の結婚を
 1週間後と決定します。

 ラダメスは反発し
 そばにいたアムネリス付きの奴隷アイーダに
 自分の運命を呪い不満をぶちまけます。
 すると、アイーダは
 「あなたは、奴隷のわたしの
  同情をひこうとしているのか。
  その運命が嫌なら変えればいい」
 と凛とした声で言います。
 はっとするラダメス。

 アムネリスの部屋まで
 アイーダを追ってきたラダメスは
 そっけないアイーダを振り向かせようと
 「わたしの命令をきかないか」
 と言いますが、
 「わたしはアムネリス様の奴隷ですから。
  あなたの言うことは聞けません」
 となおもそっけないアイーダ。
 すると、ラダメスは
 「そんなことはいい。
  わたしは、お前の言うことは
  正しいと分かった
  と言いたいのだ」
 と告げます。
 今度はっとするのはアイーダでした。
 こうして2人は恋におちてゆくのでした。

また、アイーダとアムネリスが
友情を育むのも、この物語の非常に大きな
ポイントとなっていました。

アムネリスは、最初に登場した時
お洒落にしか興味がなく世間知らずで
プライドが高く、頭の弱いお嬢さん
というように見えます。
マイ・エステサロンを所有し
最新流行のファッションを着こなし
「お洒落がわたしの切り札」
と歌うアムネリス。

しかしアイーダは
奴隷でありながらも
アムネリスに同じ人間同士として
自然に接し、アムネリスの
「権威ある王女」の見かけの下に隠された
「ただの人間」アムネリスの素顔を
引き出してしまいます。
「真実こそあなたの切り札です」
というアイーダを信頼してゆくアムネリス。
それは、同じ王女である
アイーダとアムネリスだからこそ
通じ合えた気持ちなのかもしれません。

しかし、同じ人を愛し
敵同士である2人の友情は長くは続きません。
いよいよ結婚を明日に控えた晩
アムネリスは、ラダメスとアイーダの
密会を目撃してしまうのでした。
体中の力が抜けたようになって
静かに、哀しげに
幸せの終わりを歌うアムネリス。
その歌を歌いながらも
彼女は美しいウエディングドレスへと
身を包んでゆきます。

この運びは
イギリスの故ダイアナ元妃が
結婚直前に皇太子とカミラさんの関係を知った
という話に想を発しているそうです。
作曲のエルトン・ジョンは
ダイアナ妃の友人でしたしね。

 アムネリスは結婚式の日になっても
 ラダメスの裏切りのことは口にしませんでした。

 一方ラダメスは
 アムネリスと式をあげている間に
 アイーダやヌビアの人々が
 祖国へ脱出することを望んでいました。

 2人の密会を見ていたアムネリスは
 なにも言いませんでしたが
 エジプトはすぐに異変に気づき
 アイーダは捕らえられ
 彼女を逃がそうとしたラダメスも
 罪に問われます。

 エジプトを裏切り、王女に恥をかかせた
 と、ファラオは2人の処刑を宣言します。

 すると、アムネリスが
 苦悶の表情で立ち上がり
 「エジプトを裏切った者たちの
  処刑は何者をも妨げられません。
  しかし、この2人がともに死の時を
  迎えられるよう、取り計らいを」
 とファラオに言うのでした。
  ファラオは、それも許しません。
 娘を愛するファラオだから当然のことです。
  けれどアムネリスはなおもまた話し始めます。
  「恥をうけたのはわたし自身のこと。
   わたしは、お父様がゾーザーの毒に蝕まれ
   この世を去られる日が近いのを知っています。
   愛する人のすべてがわたしのそばから
   いなくなった後に、
   わたしはエジプトを継ぐでしょう。
   そのわたしが言うのです。
   2人を一緒に死なせてほしいと」

この台詞(↑は1回聞いただけなので正確じゃないけど)
をアムネリスが言ったとき
客席からいっせいに
鼻をすする音がしました。
ファラオはまぶしそうに
我が娘を眺めながら
その願いを許すのでした。

愛に裏切られるアムネリスですが
絶望の中で嫉妬に狂わず
2人への思いやりへと
気持ちを昇華したのは感動的でした。

「王家」もそうでしたが
この「アイーダ」でも
アムネリスがもっとも魅力的な
キャラクターだったとわたしは思います。
物語のなかで最も劇的な変化をとげ
孤独をかみ締めながらも
1つの高みへと到達したアムネリスです。

それにしても星組がもし
このディスニー版を
やっていたらどうだっただろう。
トウコちゃんが
あの沢山のソロを真ん中で
歌い上げる姿を観たいかも。
実際にはキーが高すぎると思うけど…。
わたるくんも
ラダメスの真っ赤な将軍スーツ似合うだろうな。
でもディスニーのラダメスは
しょっちゅう上半身裸になるけど…。



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