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道について - 2004年02月22日(日)

生きる道。

とかの道じゃなくて、本当に普通の道路の道について。

昨日は先輩の新居祝いと言うことで、鴨鍋と焼肉パーティーを若手連中、と言っても上は35歳から下は27歳と言う人々だが、取り敢えずそのメンバーでやった。学生みたいだが。

私は酒に酔って眠ってしまったが、12時くらいに起こされて、先輩(引っ越した人じゃなく)に家の近くまで送ってもらった。

新居は東戸塚ゆえ、私の家に行くには「環状二号」と言う県道17号線で新横浜近くまで行って、左に折れて小机方面、さらに右に折れて横浜国際競技場を横目に第三京浜港北インターを目指し、そしてさらに左に折れて国道246号に達するのが分かりやすいルートだ。ここでクローズアップされるのが「環状二号」である。

環状二号線は起点が磯子、終点が鶴見区の上末吉、って私もここは全然知らんのだが、強いて最寄駅を言えば南武線の尻手とか矢向と言う、おいおいそれは川崎市だろ、と言う場所である。起点と終点はともかく、この環状二号は横浜市道路局がやった中で最も評価の高い地方幹線道路で、横浜市民が圧倒的に多い(と言うか横浜市民ばかり)の我が社でも評価が高い。環状二号が通る道で最もキーとなるのは、終点にも近付いた新横浜駅前であるが、それ以外は横浜の住宅街を走っている。

環状二号の優れている点は、まずは高速道路のような自動車専用道路の区間が多いと言う点。主要道とクロスする時は、かならず立体交差になっているため、渋滞が起き難い。

次に優れている点は、横浜市内を通る高速道とのリンクが素晴らしい。南から横浜横須賀道路、保土ヶ谷バイパス、横浜新道、第三京浜と言った具合で、第三京浜などはトップスピードで乗り入れが可能な構造になっている。

私の同期がかつて港南中央に住んでいたとき、彼の家の近くから日野立体交差点が見えるのだが「あれは横横か?」と尋ねたほど、高速道路にしか見えない。勿論、通行料は無料である。保土ヶ谷バイパス並にスペックが一級高速道で、制限速度も80km/h(普通車は100km/h)と言う程ではないが、多分首都高レベルのスペックはあると思われる道路だ。

「いやー、この環状二号だけは素晴らしいね」

と送ってくれている先輩も言う。環状二号は平成13年に全通した。

この先輩に帰り道を聞くと「うーん、中原街道でもいいんだけど」と言う。

中原街道…。

中原街道は歴史も古く、かつて徳川家康が江戸に入った際、この中原街道を使ったらしい。江戸に入った時と言えばまだ秀吉が存命中の頃である。中原街道は平塚から虎ノ門に至る道で、東海道が整備されるまでは江戸への主要道であったものの、東海道が整備されてからは裏往還と言う地味な地位に落ち着いて、今に至っている。東海道が国道1号線であるのに、中原街道は県道で、しかも道も狭く制限速度が30km/hだったりする箇所もある、ロースペックな道である。それでも比較的幹線道としての地位を持っていて、交通量も狭いくせに結構多い。

上記の理由から、「中原街道より、246使ったほうがいいんじゃないですか?」と提案してみる。

246はかつては大山街道と呼ばれた、信仰の道である。大山街道は基点が青山で、神奈川県中部に聳える標高1200m強の大山付近を越えて、足柄の方まで行く道である。現在の246は起点が三宅坂で、終点は恐らく沼津である。渋谷までは青山通りと言う、日本でも有数のハイソな通りだが、渋谷からニコタマまでは玉川通りと言う、首都高の下を通る陰気な道路になり、多摩川を越すと大山街道、もしくは厚木街道とかつての名前を冠することになる。神奈川県を串刺しにするように走るが、途中の主要都市は海老名や厚木で、足柄の当たりからはJR御殿場線沿いに走って、御殿場線の終点の沼津まで行くという感じである。尚、246は東名高速に並走しており、東名高速の側道と言う意味合いも持っている。国内最大の幹線高速道路の側道と言う地位であるため、スペックもかなり高い。

大山は阿夫利神社と言うものがあり、古くから信仰の対象だった。東海道と甲州街道の間を通る「脇往還」だが、特に西側への幹線道路と言う色合いは濃くは無く、やはり大山詣へ向かうための道である。私の住む荏田は大山街道の宿場町で、かつて私の家から歩いて2分のところにあった「泉マート」は、江戸時代は「いづみ屋」と言う旅籠であった。しかし、幼稚園の頃の私がそんな背景を知る由も無い。現在、泉マートがあったところは、年寄りの多いこの街で場違いと言わざるを得ない、エロビデオ屋になっている。閉店セール閉店セール言う割に、全然閉店にならない。

大山街道は小学校3年だか4年だかで小学校で散々研究させられた。単なる新興住宅街である我が家周辺において、これしか寄る辺が無いと言うほどの歴史的アイテムであるからである。周辺にある歴史的なスポットは、殆ど大山街道の歴史に付随したものになる。

とか言う話を、先輩に送ってもらいながら思い出し、先輩にも話してみた。意外なことに、先輩は結構興味深く聞いていた。

まあ、この三つの中で私が最も使うのは、歴史が全く無い環状二号である。彼女を送った後で使うのだが、非常に便利。やっぱり、道も時代によって栄枯盛衰があるんだろうなあ。


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