裏パラ「鬼」は一休み。
で。
これは。 [ひげファイア]缶さん宅の絵掲示板のお題「桜」に投稿させてもらったものだったりします。 別に、なにをしてるわけでもないから、表にあげても良かったんですが。 むしょーに恥ずかしいので、こっちにアプ。
人様のところに、恥ずかしいものを投稿してきたのかよ・・・orz(酷ッ)
缶さん、こんなのを喜んでくれて、ありがとうございました・・・(深々と礼) バカップルで御免なさい(笑)
「また、こんなとこで寝ていやがる。ったく、この生身様はいつになったら、仮眠室で寝る事を覚えるのかねえ?」
タチコマの整備を赤服達とするためにハンガーに行っていたバトーが、共有室に戻ってくると相棒がいつものソファでうたた寝している姿が目に入った。 足音を消さずに近づいてみたが、トグサは反応する気配もない。 いくら9課の中だからといって、この無防備さはどうか? バトーは呆れを滲ませた溜息をついて、寝入ってしまっているトグサの傍に立った。 トグサは、背もたれに身体を預けきって眠っている。 背もたれを枕にし、喉を反らせて眠るというのは苦しい体勢のように見えるのだが、薄く開いたトグサの唇からは、安らかな寝息が漏れていた。
「よく寝れるな、この体勢で」
苦笑しながらそれを見、ふとバトーの悪戯心が首をもたげた。 こうやって、安らかに寝ている者を見ると、邪魔をしたくなるのは何故なのだろう。 そんなことを思いつつ、バトーはトグサの寝顔を見下ろした。 意地の悪い笑みを浮かべたバトーのことも知らずに、トグサはまだ、安らかな寝息をたてて眠っている。
バトーは手を緩く握ると、その人差し指と中指の背で、トグサの薄く開いた唇に触れた。 こんな感触も、本物のように感じるのが、睡眠のために鈍くなっている感覚のなせる業だ。 きっと、唇の感触に間違うだろう。
そして。
バトーの思惑通り。 それに、眠っていたはずのトグサは飛び起きた。 慌てふためいて振り返り、バトーを見上げ、驚いたように目を見開いている。 バトーは、にや、と笑って見せた。
「だ・旦那・・・いま、いま、何し・・・・??!」
口許を押さえたトグサの顔がみるみる染まっていく。 桜色から、あっという間に、朱色へと変わっていった。 それをバトーはにやにやと見つめた。 ほんの冗談の悪戯が、思いのほか成功したのだ。 笑わずにおれようか。
そして、ふと。 トグサの頬の色で、思い出した。 そういえば、今は桜の季節だったなと。
確か。 何日か前に、新浜市に桜前線が到達したとニュースで言っていた。
考えてみると。 バトーはもう何年も、まともに桜なぞ見ていない。 まあ、この職業をしてるうちは。 ゆったりとビールを飲みながらの花見には、縁はないだろう。
が。
ちょいと眺めるくらいなら、ありかもしれない。 そう、思い直した。 バトーは、目の前で、紅くなったまま固まっている相棒の茶の髪を乱暴に撫ぜた。
「トグサ、今度、桜でも見にいくか?眺める程度だがよ」
「──────」
口を開閉させて、自分を見上げてくるトグサにバトーはにやりと笑って見せた。 それから、もう一度、さっきのようにして唇に触れる。
「どうだ、相棒?」
桜が満開になるには、もう少し、時間が必要だ。 満開になったら。 この、目の前で、今度は怒りに頬を染め始めた相棒を連れて行ってやろうとバトーは心に決めた。
花見には、ちょっと物足りないかもしれないけれど。
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