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 スケアクロウ―死闘!南極基地を防衛せよ〈Vol.1〉/マシュー・ライリー

出版社/著者からの内容紹介
アメリカの管轄下にある、ウィルクス南極基地から謎のSOSが発信された。海中洞窟でダイバーたちが「何か」に襲われたという。そしてダイバーたちは「宇宙船のようなもの」を見たという。シェーン・スコーフィールド中尉率いる米海兵隊第十六偵察部隊は信号を受信し、至急救援に向かった。基地にたどり着いた海兵隊を、フランス軍最強の戦闘部隊、海兵隊第一パラシュート部隊が奇襲する。フランス軍も信号を傍受し、基地を無力化した上で「宇宙船のようなもの」を独り占めすることを狙っていたのだ!氷に囲まれた南極基地で凄絶な戦いが始まる――。

精緻な描写、圧倒的迫力の戦闘シーン。裏切り、陰謀、幾重にも張り巡らされた伏線。一度読み出したら眠れない超エンターテイメント。オーストラリアで爆発的ヒットを記録し、アメリカ、イギリス、南アフリカ、ドイツ、オランダ、チェコ、ブルガリア、中国でも大ヒットしたジェットコースター・ノベルが、コミックと合体して日本に上陸!


これは単行本と書いてあるけれど、雑誌のような作り。紙質も雑誌のようなザラ紙で、内容紹介に「コミックと合体」とあるように、実際イラストは漫画。つまり、挿絵部分が漫画ってこと。3分冊で、この後2冊、続きが出る。

この作りはとても面白いと思ったが、いかんせん、絵が良くない。これって外国の話で、当然主人公も外人。ポップなアメリカン・コミックのような絵ならいいが、どう見ても日本人にしか見えない絵なのだ。吹き出しも日本語だ(翻訳版だから当たり前かもしれないが)。なんで、こんな絵をつけちゃうかなあ?がっくり。。。

ヒーローが一重まぶたの日本人っぽい顔じゃ、様にならない(サングラスをかけているので、一重まぶたかどうかは不明だが、顔型からして一重まぶたであろうと想像する。絶対にアングロサクソン系の顔じゃない)。肉体的にも貧弱だし。(--;

そもそも原書の 『Scarecrow』 には漫画などついておらず、もちろん分冊にもなっていない。日本版で勝手にこんな作りにしたのだろう。だから、お手本となるヒーローの絵がないわけだ。だからといって、いかにも漫画にしなくても。。。いや、漫画でもいいから、アメリカン・コミック風の絵にして欲しかったなあ。作者が見たら、どうなの、これ?

と、あれこれ文句を言いながらも、「一度読み出したら眠れない超エンターテインメント」とあるから、ほんとにそれだけ中身が面白いなら、しょうがないから、まあ良しとしよう。


で、たしかにテンポも良く、読者の好奇心を引き付ける書き方なので、なかなか面白いのだけれど、やっぱり漫画が・・・。左の画像は、主人公のシェーン・スコーフィールドなのだが、どう見たって、日本人か中国人か韓国人にしか見えない。これはアメリカ人の顔じゃないだろう。もしかして、中国系とか韓国系アメリカ人だったりするのかもしれないが、読んでいてイメージが合わない。

それと、これ。「百舌一号」、「百舌二号」って、君らは日本の自衛隊か?って感じ。ちなみに、スコーフィールドが所属しているのは、アメリカ合衆国海兵隊だ。そのほか、一緒に行動している隊員は、皆コードネームを持っているのだが、それも全部日本語に訳してあるので、どうも雰囲気が出ない。ちなみにスコーフィールドのコードネームが「スケアクロウ」だから、タイトルが『スケアクロウ』なのだが、本の中では 「案山子」

「こちら、案山子!こちら案山子!応答願います!」なんて・・・。

1巻目は、そもそもの事の起こりと、あとはほとんど戦闘シーンなのだが、それはそれで、スピード感があって面白かった。ヒーローである主人公の「案山子」(スコーフィールドだよ!)の素顔も途中で出てくるが、人間的にどんな人物なのか、まだよくわからない。

それと、「宇宙船のようなもの」とは何なのか?これもまだベールに包まれたままだ。ダイバーたちを襲ったものの正体もまだわかっていない。だから、次の巻も気になる。というわけで、出版社の作戦にまんまとはまってしまい、次の巻が出るのを心待ちにしているといった具合。


2004年07月26日(月)
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