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 One Wintry Night: The Christmas Story/Ruth Bell Graham

これはクリスマス本としては割に売れているようなのだが、買った人は皆、騙されたー!と思うに違いない。この表紙から、中身が「聖書物語」だなんて、誰が思うだろう。いわば勘違いではあるけれど、あまりに表紙と中身が違いすぎる。これには解説もレビューもなかったし。クリスマスと言えばキリスト様のお誕生日だから、べつに間違ってるわけじゃないけれど、吹雪の中で遭難した少年が、クリスマスエルフに助けられるとか、そういう話を想像していたのに。。。

出だしはたしかに表紙の通り、少年が山で吹雪にあう場面から始まるのだが、避難した先の家(少年のお祖父さんが作った家らしいが、それがこの話に関係あるのか?と思う。とりあえず、悪い人の家じゃないよってことなのか?)で、世話をしてくれたおばさんから、聖書の物語を聞くという筋書き。どうやら現代と言っても電話などはない時代のようで、足首を捻挫して帰れないので、しばらくそこに厄介になるのだが、少年の家の人は心配しないのだろうか?と、そちらのほうが気になってしまった。少年が暖かい部屋で、ぬくぬくと話を聞いている間、雪の中を必死の捜索をしているかもしれないじゃないかと、余計な心配をした。

一応「大型豪華絵本」という感じだが、絵本の割には字が詰まっている。絵もリアルな細密画で、こういうのが好みの人にはいいだろう。天地創造から始まって、キリストが十字架にかけられるまでの話が、絵とともにあるわけだが、クリスマスという機会に聖書の話をざっと知りたいという人には、絵も見ごたえがあるし、いいかもしれない。

それにしても、神がエジプトに災厄を与えるところで、見開きいっぱいに蛙の絵があったのには閉口した。かわいい蛙ならいいが、先に書いたように、これはリアルな細密画。蛙嫌いの人は、そこで投げ出すだろう。しかし、せっかくのリアルで壮大な感じのイラストなのに、最後の絵が少年のシャツと股引の後姿っていうのはどうなの?(^^;



2003年12月06日(土)
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