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 Tell Me Your Dreams/Sidney Sheldon

When you want a novel you simply cannot put down, go to Sheldon.―New York Daily News

たしかに。。。何も考えずに一気に読みたいときはシェルダンに行けと。この本は、医学用語や法廷用語が頻発するが、それ以外は単語も易しいし、あっと言う間に読める。

同じコンピュータ関連会社に勤める3人の女性が、恐るべき連続殺人事件に巻き込まれて行く話。次々に起こる猟奇的殺人事件の裏には、恐るべき秘密が!
鍵は「同じ会社に勤める3人の女性」という部分。この3人は事件に密接に結びついている、というより当事者なのだが、それぞれの事件に表面的な関連はない。そこがどうもおかしい。。。と思っていたら、なんと、すごい展開になった。

後半は法廷場面が延々続くが、一気にいけた。犯人がわかってみれば、なるほどそういうことだったのかと思うが、最後まで興味を失わず、面白く読めた。とはいえ、犯人が有罪から一転して無罪になる場面や、殺人を犯すシーンなど、細かい部分で首をひねらざるを得ない設定もあったが、エンターテインメントだから、あまり追求しないでおこうかという感じ。

これは今読むつもりではなかったのに、最近翻訳が出たらしいので、パラパラとめくっていたら、ネットやチャットの記述があって、ストーカーも出現。おや!なにやら身近かも?と思って、つい引き込まれた。シェルダンだから、読者を引きずり込むのはお手のものだが、彼の他の作品と比べても、なかなか面白かった部類。

でも、チャットの描写は実際とはちょっと違うんじゃないかなあ?シェルダンは、よく小道具に新しいものを取り入れるが、彼も年を取ってきているので、そういったことのリアルな描写はだんだん無理になってきているのかも。。。この作品でも、結局ネットの世界などはストーリーにはあまり関係なかった。

シェルダンの作品はたしかに文芸作品とは全然違って、単語もやさしいし、文学的表現などもない。ただひたすら読者の好奇心を煽って、先へ先へと進ませる。シェルダンはくだらないと言う人もいるが、最初から中身の良し悪しなど関係ないのだから、純文学と比べるほうがおかしい。面白い本にもいろいろあって、これはエンターテインメントとして単純に面白いということで、これはこれでいいと思う。



2003年03月24日(月)
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