空色の明日
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自分が生きている上で なにか自信を持って人に言えることがあると きっと人は上を向いて歩ける。
私にとって自信を持って言えることの一つに 「自分の故郷の風景」がある。
私の育った塩屋という町は 細い路地が入り組んで海と山の隙間に 家がひしめいている小さな町だけど その海と山の景色を好んで 戦前、大勢の外国人が暮らしていた。 それでたくさんの洋館があったのだけど バブル期あたりからそれがどんどん取り壊され マンションになったり宅地になったり とにかく大好きだった風景が どんどん変わっていってしまった。
そんな中、また一つ洋館が取り壊されることになり それを町の人たちでなんとか保存しようじゃないか という運動が始まった。 それが「旧ジョネス邸を次世代に引き継ぐ会」。 http://jones-shioya.tumblr.com/
今はもう別の町に住んで長くなる私だけど 震災であちこちの風景ががらりと変わってしまった あの悲しみをしっているからこそ 自分が愛した風景が今もそこにあることの大切さは とても強く心にあって、 それはきっと他の人たちも同じだから こんな運動がおこったのだろうなとも思う。 残せるものがいま、まだあるのなら それが自分の愛する風景なら これはやっぱり何かしたい。
私たちには次世代(子供)がいないから 普段は「残す」ということを極力しない方向で 物事を選択している。 できればすべてを片付けて身一つで死ねたらいいのにとさえ思う。 でないと甥や姪の手を煩わすことになる。
そんなことばかり考えていたときに ふいに耳に入ってきたこの話。 「残す」「残したい」ということって こんなにも自分本位でいいんだと思った。 ただ好きだから「残ってほしい」ただそれだけ。 そのために自分も協力できれば。
安藤みかげ
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