空色の明日
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「面白い事があったのよ」と母から電話があった。
私には歳の離れた従兄弟がいる。 その子が今年小学校を卒業したので卒業記念に家にたくさんあった絵本を ウチの弟クロちゃんの子供メイちゃんに譲るといって実家に持ってきた。 従兄弟はクリスチャンで、教会のバザーで本を買ったりしていたから 本当にたくさん持ってきたらしい。
絵本が好きな母がそれを1冊1冊めくっていたら1冊の本でクギヅケになった。 それは「ヘレンケラー」の伝記だった。 一番最後のページをめくるとそこには、丁寧な子供の字で 私の親友A子ちゃんの名前が書かれていたらしい。
早速A子ちゃんにメールすると、A子ちゃんのお母様の親友に 教会に通ってる人がいるのできっとその家の子供が読んでその後 従兄弟ちゃんの家に貰われて、そしてウチに来たらしいことが判明した。 まぁ、狭い町なのであり得ない話でもないが、それでもなんか「運命」と思った。
A子ちゃんはとても優しくしっかり者でいつも学級委員長をやらされていた タイプだった。 でも目立つ事があまり好きでなく、奥ゆかしくて素敵な人女性だ。
私の従兄弟ちゃんはそれを読んだからかどうだか、とても利発でしかも 真面目で優しいいい子に育っている。 メイちゃんもその「ヘレンケラー」を読んだらいい子に育つだろうか?
A子ちゃんも今では1児の母だ。 彼女の子供が「ヘレンケラー」を読めるくらいになったらあの本を 彼女の元に返してあげると約束した。
教会から回ってきたからかもしれないけど、なんか神様はいる気がした。 彼女みたいな人を世の中に増やすためにその本を巡らせて、そして次にまた 彼女の子供の代にまで巡らせようとしている、そんな気がした。 今度実家に帰ったらその本を読んでみようと思った。 そしたら彼女がどうしてあんなに素敵なのか、長年の謎を解く糸口が もしかしたらみつかるかもしれない。
安藤みかげ
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