空色の明日
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コンビニを初めてもうそろそろ5年になりますがやっぱり 会社を問わずいろんな同業の人とお知り合いになりました。 同じコンビニとはいえ、立地や客層で全然雰囲気も違います。 今まで聞いた話の中で私が「伝説のコンビニ」と称する店が あります。 この話は人から「なんかコンビニの面白い話きかせて」と言われると 引っ張り出してくる話ですが、あまりにうけがいいので お年玉企画として数回に分けて書く事にします。 なぜ伝説かというとそのものすごさに右に出る店はたぶん 今後も現れないだろうからです。 今は残念ながら(?)閉店してしまいましたが、これは実際に数年前 まで実在したコンビニの話です。
まずこの店の話をはじめる前にその店のあった町の話を しなければいけません。 その町の名は釜ヶ崎。 大阪の方なら間違いなくご存知だろう。あの釜ヶ崎だ。 そこに生存する人間の大半は住所不定無職。 「蒸発した人がいたら釜ヶ崎を探せ」というくらいその町は 闇の様に深い。 追われてる人やすでに日本に生存していないはずの人も いるらしい。(目以外、顔を全て隠した人が歩いている) タクシーに乗ってこの町を指定すると乗車拒否されることもある。 女性はもちろんカタギの男の人もこの町を歩く事は嫌がる。 道路の真ん中をリヤカーがノロノロ進み、荷物預かり所と 称するところがあってそこに預けられるのはほとんど紙袋や スーパーのビニール袋。 公園では焚き火がたかれている。道に人が寝ている。 このぐらい書けば、まあまともな町じゃないことぐらいは ご理解頂けたと思う。
もちろん私もこの町を歩いた事はない。 大阪に来た頃、同居人が車で通ってくれたが 「窓開けるなよ、町中が臭いから」と言っていた。 彼は酒の問屋に勤めていた頃、営業でこのあたりを担当していた。 普通は1つの地域に担当者は1人なのだが、この町だけは2人。 納品しにちょっとトラックを離れて戻ってきたら、荷台が 空っぽになってしまうから荷物監視役を1人車に残さないと いけないらしい。 これでも日本、大阪市内である。
そんな町の中にその店はあった。 もちろんまともな人間ならそんなところにコンビニなど 開店するというような無謀な事はしないだろう。命がけである。 普通の店でさえシャッターを半分閉めて営業してるような所だ。 そんなところに店を構える人はやっぱり只者ではない。 ここの店長はもと暴走族のヘッドで、未だに高速にのる時、 降り口をバックで登ってのるそうだ・・・。 ま、そんな人でないとあきらかに勤まらない。 なんせ暴動で火炎瓶が飛び交うような町だ。 もちろんその店も暴動に備えてボタン1つで表に鉄格子が 降りるようになっている。 しかも地下シェルター完備だ。 もし火をつけられてもシェルターに逃げ込める様になってる。 これだけでも十分に伝説である。 が、それでは終わらない。 おたのしみのこの店の運営については明日につづく・・・
安藤みかげ
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