空色の明日
DiaryINDEX|past|will
正座を10分も出来ない私がマナーを語るのもおかしな話。 お茶を習った事もないし親も全然厳しくなかった。 そんな私がエグゼクティブに対応する秘書をしていたなんて。
私のマナーの先生はすべてテレビ。 喋り方の先生はNHKのニュースキャスター。 テーブルマナーの先生は、小学生の頃欠かさず見ていた 『料理天国』(フランス料理を日本に広めた画期的な番組)の 竜虎さん(試食してた人)。 振舞い方の先生はいろんなドラマ(これはあまりあてにならない)。
なんとかなるもんだ。 面接だけで私を秘書配属にしたくらいだからね。 辞令を貰った時、耳を疑いました。
でもやってみれば出来るものです。 なりきればいいのです。 ある意味、女優です。
さて、昨日の夜「平成日本の夜明け」というTV番組で 元皇室料理人のだった人がゲストで出ていました。 やること、喋ることにひとつの無駄もありませんでした。 洗練されるということはそういうことです。 エグゼクティブは無駄がない。 言葉やしぐさの無駄は相手の気持ちや時間を無駄にする。 これこそ最大の失礼。 マナーの基本は全て相手を思いやる気持ちです。 相手を不快にさせないように美しく優しく行動する、これが マナーなのです。
ジャケットやネクタイがないと入れてくれない店がある。 これって私もあまり納得してません。 別にどんな格好で行っても他のお客に迷惑をかけないような 振る舞いができればいいじゃないかと思います。 でもある日そのわけがちょっとだけわかりました。
その日、私と友達があるフレンチの店でランチをした時の事。 お客は私達の他に一組。 4人で明かに激しく酔っ払って騒いでいる。 その時、私はまずその客を恨んだ。 その次に何を恨んだかというと今日その店をセレクト してしまった自分を恨んだのです。 「ああ、せっかく友達と久しぶりの食事なのになんて店を 選んでしまったのか」と。 友達に対して申し訳ないと思った。
つまりそれがお店が客を選ぶ理由なのです。 「この店なら大丈夫」と思って人を連れて来る客に 恥をかかせない為なのです。 (まあ、私が行ったのはカジュアルフレンチの店なので そんな事を期待もしてなかったがそれでもランチタイムに こんな目に遭うとは予想もしなかった。)
外見で人を判断するのもどうかと思うけれど、 言いたいことはたぶんそういう事だと思います。 「店の言いたいことに同意していただけるならネクタイを してきてくれませんか?」というようなことだと。 紳氏淑女はいくら客と言えども今からすばらしい食事を 自分たちに提供してくれる人の希望する事は、聞き入れる だけの広い心があるのだと思います。 だからそれの出来ない客を断る権利は店にあるのです。 本当は入り口に「紳氏淑女以外はお断り」と書きたいのでしょうね。
安藤みかげ
|