紫
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父の部屋だった場所に私が移り住んで、3カ月ちょっと経ちます。
ベッドをのぞいた家具はすべて私が使っていた物と交換しました。
父が使っていた形跡はほとんどなくなりました。
でも。
ひとつだけ、父のいた形跡を残しています。
それは、ベッドの左横の壁に天井から吊られている鏡。
ベッドに寝転んで、左を向くと、テレビが見えます。
でも、右を向くと壁しか見えません。
そんな構造に父が考案したものは、右を向いたときに、天井から吊らされた鏡に写ったテレビを観ること。
これで、どっちに寝転んでもテレビが見えます。
妙なアイデアと、その鏡の微妙な角度に、父らしさを感じます。
もうひとつ、畳の上に小さな鏡があります。
ベッドに座ると、テレビの画面がちょっと近いんです。
そんなときのために、ベッドの左横の壁に天井から吊られている鏡に写った映像を、畳の上の小さな鏡に写して、それを観る。
こうすると、画面が小さくなります。
おかしなおかしな発想をする父でした。
その考え方が、子どものころから、好きでした。
もっと遊んでほしかった。
そして、何度も思うけど、もっと生きていて、欲しかったな。
おやすみ。
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